番号 | 日付 | 題名 | 投稿者 | 返信元 | 読出数 |
319 | 7/18(日) 00:42:45 |
症状報告(57) ― 検査結果は「異常なし」 | 芦田宏直 | No.124 | 3928 |
血液検査とMRI検査の結果は、「異常なし」(担当医)とのことでした。「とりあえずよかった」とのことです。この暑さと湿気で動きが鈍っていますが、食事を取ると血行がよくなり、元気になります。 要するに、家内は一日の微細な変化にたいへん過敏に反応します。歳を取ったり、病気になったりすると、人間は、一日、一時間、一秒を割り算し始めます。肩が痛い、腰が痛い、足がだるいなど、身体の痛みが一秒単位で(気候と共に)変化し続けるからです。苦しみとともに快適さも相対的に変化して訪れます。そういった微細な変化は、彼ら彼女らにとっては、“長い”時間を形成しているのです。 老人や病人にとっての、一秒一秒のそういった変化が、若い人たちの1日や1年であったりするわけです。若い人たちはかけ算をしながら、時間を飛び越えていくのですが、老人や病人は、時間を細かく刻みながら(割り算しながら)沈潜していく。そうやって、“間もなく”迎える死を相対化しようとしているわけです。たぶん、私(たち)が死ぬときというのは、一秒を全人生のように割り算しているのでしょう。死ぬというのは、単なる切断ではないのです。 |
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