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遅蒔きながら、労働省の「IT化に対応した職業能力開発研究会」(http://www.ashida.info/trees/trees.cgi?log=&v=108&e=msg&lp=108&st=0)で発表した内容の概略をレポートしておきます(これまでの私の講演・論文と一部重複しているところがあります。お許し下さい。
0)はじめに
私ども「東京工科専門学校」ということで都内に4校の専門学校を持っておりまして、30年前に自動車系の専門課程から始まりまして、建築・インテリア系、情報系、バイオテクノロジー系まで、主に工業・技術系の職業教育を自分たちの分野にしている学校であります。
96年4月に東中野駅前に新しい校舎(「テラハウス」地上11階・地下1階)を建てるということで、「キャリア開発研究所(Institute for Career Advancement)」(略称・テラハウスICA)という新しい職業生涯学習の教育組織をつくり、カリキュラムを立ち上げ、脱18才層受講生の募集を始めました。
そのときぼんやりと考えていたことといえば、18歳の人口が減少していくなどということは耳にタコができるほど聞かされていて、専門学校ももっと広いマーケットで学生募集をしていくような、そういった展開ができないかということはもちろんなかったわけではないんですが、そういう仕方でマーケットを拡張して、取ってつけたように新しい組織をつくって生涯学習を展開しても、多分うまくいかないだろうということ。
例えば、私立の中学校が小学校にまで枠を広げて「附属」を作りマーケットを広げるといったのと同じで、専門学校も18歳層にもはや期待しないほうがいいと。「生涯」学習ということになれば、(キッズ層から)シルバー層も含めて広範なマーケットが期待できるというような展開というのが一方であったわけですが、多分そういうことではないだろうというのが我々が考えていたことです。
社会全体が大きく変わろうとしていると。それは子供が減少しつつあるということの問題ではなくて、学習のあり方や知識のあり方、そして仕事の仕方自体が根本的に変わろうとしているのではないかと。従来から「職業教育」を標榜してきた専門学校こそが真っ先にそういった新しい学習のあり方や、あるいは新しい職業人の人材形成について答える義務があるのではないのかとおもったわけです。
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