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宇多田ヒカルの最新アルバムを聴いて[TV・芸能・スポーツ]
(2002-01-09 21:28:22) by 芦田 宏直


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宇多田ヒカルの最新DVDが2枚出ている。「UH2」(2001/9/21発売)と「UNPLUGGED」(2001/11/28発売)。最近、年明けに2枚買ったが、「UH2」(ビデオクリップ集)は買わない方がいい。

衣装も化粧も映像も三流の駄作クリップ集だhttp://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?pdid=10020165。「UNPLUGGED」は、ライブDVD (MTV UNPLUGGED)。Wait&Seeから始まって、FINAL DISTANCEで終わる8曲集まったアルバムだが、これは悪くはない。最初、バンドの連中と音が合わなくて3曲目のAddicted To You からやっと何とか聞けるようになってくるが(最後になるほど演奏者とボーカルがぴったりと合ってくるが)、宇多田の唄の歌い方が手に取るようにわかってなかなかのものだった。小さな収録用のスタジオで唱っているため、メイクも衣装も普段の生活並みにそこそこ(UNPLUGGEDな化粧と衣装)。それがまた〈歌〉そのものを浮かび上がらせていてよかった。それがタイトルにあるUNPLUGGEDな感じ(PLUGを抜いた、リラックスした感じ)なのだろう。でも演奏者はもう少しお金をかけてワンランク上の連中を集めてもよかったと思う。ピアノもギターも編曲(特にストリングスの編曲)も60点ぎりぎりだった。現在、私の手元にある宇多田DVDのうち(UH1http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?PDID=10007687、ボヘミアンサマー2000http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?PDID=10014730、UH2http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?pdid=10019018、UNPLUGGED http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?pdid=10020165)、どれか一つだけというなら、「ボヘミアンサマー2000」だろうが(この中で歌った、尾崎豊の「I love you」と山口百恵の「プレイバックpart2」が特によかった。特に尾崎の「I love you」を尾崎以外の人が歌って様になったのを聞いたのは、この宇多田の歌が初めてだった。ついでにお母さん、藤圭子の「新宿の女」を歌ってほしかったが)、二枚目を買うとしたなら、この「UNPLUGGED」だ。宇多田の熱心なフアンなら「UNPLUGGED」が一番かもしれない。

 特にこのアルバムで藤圭子が全面的に宇多田をヘルプしているのがよくわかった(ちらちらとメイキングの場面で藤圭子が映っていたのが印象的だった)。私は、宇多田が歌っているときにはその最善の時でさえ(最善の時にこそ)藤圭子のほんの一部の才能でしか歌っていないと思っている。それくらいに藤圭子はすごかった。藤圭子の歌を聞きたいから、宇多田を聞いているようなものだ。現に藤圭子は、宇多田が世の中に登場してからは自らは歌おうとしない。たぶん、我が娘、宇多田ヒカルが自分(藤圭子)を歌手として抜いたときに、再び藤圭子は歌い始めるような気がする。誰にも(娘にも)言わない心の奥底でそう思っているような気がする。

 私は、個人的にはAddicted To Youが一番好きだが(最新の「traveling 」http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?pdid=10021939はパワーが落ちている)、ここ(「UNPLUGGED」)でしか唱われない仕方でのFINAL DISTANCEもよかった(「UH2」のFINAL DISTANCEはサイテー)。

 宇多田は決して歌がうまいとは思えないが(それでも紅白歌合戦の和田アキ子よりはうまいがhttp://www.ashida.info/trees/trees.cgi?log=&v=511&e=msg&lp=511&st= )、作っている人が歌っているという強みが前面化していてトータルには魅力的な歌になっている。加藤登紀子http://www.tsutaya.co.jp/item/artist/view_a.zhtml?artid=A001036が作って歌っても弱みにしかならないが、宇多田はそれが強みになっている。

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