「芦田の毎日」4期の冒頭(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=2)でも書いたが、ほんとうに、パイオニアのNAVI、AVIC-HX99 (http://www.hdd-cybernavi.com/products/index.html)のミュージックサーバーは、誰にも変えられなかった私のドライビングと生活を一変させた。単にバカをやっているにすぎないが。
もうCDを40枚近くサーバー化した(NAVIのハードディスクに音楽CDをMP3ファイル圧縮化して“格納”した)が、この過程が何ともじれったい。
一枚でもたくさんの愛着のあるCDをサーバー化したい。どんな曲も聴きたいと思ったらすぐに聞けるようにしたいからだ。「これが究極のマイCD」という編集をいくらしても時間が経てばすぐに飽きてしまう。市販のベストものも、肝心の曲が数曲はいっていないということもしばしば。ユーミンやドリカムのベストで、いいモノなど一つもない。ドリカムの「グレイテストヒッツ“THE SOUL”」(http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20008839)は、99%すぐれたベストだが、ただ一つ、「SAYONARA」が入っていない。これは知る人ぞ知るドリカム4枚目のアルバム“The Swinging Star”(1992.11.14)の代表作の一つ。
SAYONARA 、もうあなたとは会わない。
SAYONARA、彼女なしでは。
と始まる歌だが、最初のフレーズは凡庸だが、次の一行で、何事? とぐいぐい引き込んでいくドリカムの作品の中でもサイコーにドラマチックな歌だ。これが「グレイテストヒッツ“THE SOUL”」には入っていない。これではベストにならない。
編集(=選別)は、やはり捨てることであり、捨てることは未練を残す。選別しつつ、残すこと。これが〈サーバー〉という概念である。〈サーバー〉=未練のない選択(矛盾概念!)、確かにそれは究極の欲望であり、ほとんど〈自由〉と同義である。自由とは無駄なことをする自由であってこそ自由。クルマという隔離された空間の中で、この音楽サーバーができあがるというのは理想だ(たぶん将来的にはインターネットを通じて自由なミュージックカーサーバーが出現するだろう)。
かつて、SONYが10枚のCDを自由に取り出せるオートチェンジャー付きCDプレイヤー(たしか「J-10」という商品だった)を出したときに、これはすごいと思った。それからかれこれ15年。ついにHDD(ハードディスク)がクルマに登載され、好きな曲なら何でも聞けるカーオーディオが現在、出現しつつある。今年の新商品NAVIが各社この5月〜6月に出そろったが、ミュージックサーバー機能はパイオニアだけの独走。基本性能である測位性能抜群の上に、このミュージックサーバー機能搭載。たぶん、パイオニアの独走が今年も続くに違いない(他のNAVIを買う人はお金を捨てているようなものだ)。同社のDVDプレイヤーDV-S747A (http://www.pioneer.co.jp/catalog/dvd/dv-s747a.php)のダントツの性能といい(http://www.stereosound.co.jp/hivi/tieup/01.html)、パイオニアは今、頑張っている(株を買うのもいいかも)。
はやくインターネットからデータを直接(高速で)落とすサービスが欲しいところだが ― それには後、5年くらいかかるだろう。クルマの制御のIT化はほとんど染み渡っているが、車内でのインターネットを初めとする情報利用はまだまだ。車内環境用のパソコン設置が早く進むべきだ ― 、残念ながら、今のところ一枚一枚CDを回しながらサーバー化するしかない。インターネットが無理なら、本体内HDD(ハードディスク)を、簡易な着脱型にして、家庭のパソコンでデータを作ることができれば、幾分か(かなり)助かるが、それも今はできない。とにもかくにもクルマに乗って、(CDを回しながら)走り続けるか、とまったままでもエンジンを回しっぱなしにするしかない。これが大変。産みの苦しみ、よりつらい(かな?)。
まずクルマに乗るときは、何枚か当日格納するCDを用意しておく。私の場合は、クルマ通勤なので、片道30分から40分。短いCDなら1枚。“効率がいい”ときで往復で2枚だが、そうはうまくいかない。道が混んでいなくて、且つ収録時間が長いCDのときには、往復でも1枚すら入らない(6月8日以降、なぜか道がずーっと空いているような幻想にとらわれている)。何かその日が損をしたような気になる。できるだけクルマに乗る時間を長くしたいため、信号も、速く黄色になって、赤で止まりたいな、なんて、クルマに乗り始めて思ってもみなかったことを願うようになる。もちろん全く飛ばさない。要するに今は渋滞大好き!になっている。お正月かお盆の帰省ラッシュ50キロ渋滞なんて、早く出会いたいものだ(もう完全に狂っている)。