東京都庁講演(http://tweetvite.com/event/TokyoTwitter)は、何とか成功裡に終わりました。
Ustream配信も行い、録画もされています。以下の2つのチャネルからお届けします。
Ch.1:twitter微分論からtwitter身体論へ」
第一部
http://www.ustream.tv/recorded/6456185
第二部 http://www.ustream.tv/recorded/6456249
Ch.2 : http://www.ustream.tv/channel/tokyotwitter0426
(※Ch.2はiPhoneからも視聴可能です。)
以下が当日のパワーポイント原稿です(全体で33枚)。
【スライド1】Twitterとは何か
― 「タイムライン」の微分機能と身体性について
芦田宏直 hironao@ashida.info
【スライド2】Twitter微分論とは何か(1)
●時間を微分することの意味
1)人間の格差や差別が生じるのは、長い時間(長い時間スパン)をとって人間を観察する場合のこと。
2)「いま、どうしてる」というように、人間を今=現在で切り取れば、人間の格差はほとんどなくなる。
3)人間の〈格差〉(人格差異、職業差異、男女差異、年齢差異、知識差異、専門性差異、階級的差異、経済的差異、民族的差異、その他その他)はすべて時間スパンを長く取った格差に他ならない。
【スライド3】Twitter微分論とは何か(2)
●今=現在で人間を表現する「つぶやき」は、
1)文章が短い(時間をかける表現ができない・時間をかけないで表現できる・文章の優劣が前面化しづらい)
2)ストック格差を表現しづらい(教養や専門性の格差が出ない)
3)自然時間(生活)に対応した表現が多くなる
4)感性に近い表現が多くなる(それゆえ、しかし、だから、などの接続詞はなりをひそめる)
5)行動に近い表現が多くなる
6)発信と受容との同期性が高い表現が好まれる
【スライド4】Twitter微分論とは何か(3)
●Twitterにおける「属人性」議論
1)微分による格差解消とは、結局、通常その人が「○○○である」と社会認知されている人格性(属人性)を解体する。
2)格差解消の微分効果とは、平均的な人格認知が破壊され、「自由と平等」のコミュニケーション地平が生まれることを意味している。
3)twitterの特長とされる「属人性」はその意味では存在しない。むしろ「タイムライン」では属人性(平均的な人格性)は微分解体の効果によって直接には消えている。
4)反省(時間を溜める行為)に基づく記述であるブログやミクシィの方がはるかに属人性は高い。
【スライド5】Twitter微分論とは何か(4)
●フォロー数の意味について(4-1)
1)フォロー数は属人性を解体する度合いを決めている。
2)フォロー数を増やせば増やすほど一秒、1分の中で微分化される「つぶやき」は増える。
3)現在において微分される「つぶやき」数が増えれば増えるほど、共通の話題が、あるいは反応したくなる話題は増える。
4)たくさんの人が微分されるというよりも自分の内部の微分性がより詳細に展開されるということ。だから波長が合わせやすい。
5)フォロー数の微分度は自己ー他者境界の融解度でもある。
6)逆にフォロー数が少ないとフォロー者の人格性=傾向性が目立ち、ミクシィ(MIXI)状態に陥る。たまたまの時間に波長を合わせるのは難しい。そのため話題や関心や人格のテーマ主義が前面化する。