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賢い専門学校の選び方 ― 誰でもわかる専門学校の実力測定法(土日や夏休みの見学会に参加しても意味はない)[教育]
(2009-08-07 01:55:16) by 芦田 宏直


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専門学校選びが佳境に入った。7月8月の夏場は募集活動のピーク。高校生たちから言えば、出願を間近に控えて、最後の決断を強いられるときだ。

そこで今日は、賢い専門学校の選び方、失敗のない専門学校の選び方を伝授しよう。

専門学校選択「初級」「中級」「上級」編のご案内です(苦笑)。


●専門学校選択「初級」

これは通常の学校見学会、あるいはオープンキャンパスに参加して、実際の学校の様子や授業の様子を確かめ、就職率、資格合格率、出席率、卒業率などを詳しく当事者たちから聞き出すことだ。

見学会=オープンキャンパスのチェックポイントは以下の通り

1)先生のトークと板書が中心で、あとは実習といった体験授業は、その学校は教材のない学校と思った方がいい。入学してからが大変。予習も復習もできない。

2)就職率、資格合格率など「率」を含んだ数値は、その率の分母を問いただすこと。就職率も資格合格率も入学時の在籍者数を分母にしている学校はほとんど存在していない。入学生数をまず聞き出して、そのうち何人が就職できたか、何人が資格を取得できたかということを確かめること。

就職率も資格合格率も、専門学校は「就職希望者数」「資格受験者数」を分母にしているので、仮に「100%」という数値が学校案内パンフレットや学校サイトに踊っていても、入学した学生すべてが就職できるわけでもなければ、資格が取れるわけでもない。

3)就職「率」に関しては、「分母」や「率」を確かめるだけではなく、具体的な企業名を聞き出すこと。その場合、間近の単年度の就職実績を聞き出すこと。学校によっては30年来の就職実績を謳っている場合もある。それでは入学の決断はできない。

また「有名企業」や「一流企業」に入っている場合でも、既卒者(大卒者の編入組など)の場合がほとんどということもある。その場合は、本人が元々優秀だっただけで、学校の教育成果でない場合が多い。新卒者の就職データや自分の高校の偏差値以下の入学者がどんな企業に就職できているのかを必ず聞き出すこと。それが一番重要な就職データ。

入学する自分自身の能力を前提にしてどんな就職先に入れる力を持った学校なのかを判断できないまま入学してはいけない。そういったデータを出すのに時間がかかる学校は入学すべきではない。

企業名を出されても、その評価ができない場合は、その学校が卒業年度の就職率100%を達成した日時を聞き出せばいい。まともな就職を得られるのは、卒業年度の8月まで。

「8月末までの就職率」「6月末までの就職率」「4月末までの就職率」というように早期就職率を三段階で問いただせば、その学校の就職の「質」がわかります。一般に早期就職率が高いほど就職の「質」は高い。卒業年度の7月を超えた就職でまともな就職はないと考えた方がいい。

4)以上3点を確かめれば、まずは見学会=オープンキャンパスへ参加した意味がある。ただし土日の見学会=オープンキャンパスでは悪い点はなかなか見えない。見学会=オープンキャンパスで学校選択を決定するのは「初級」。危険。


●専門学校選択「中級」

土日の学校は学校ではない。学生と先生がいてこそ学校。その意味で土日の見学会=オープンキャンパスは、学校を見たことにならない。校舎を見ただけ。

実際の学校の様子を見るためには、高校が午前授業で終わるときなどのチャンスを利用して、アポなしで学校訪問すること。そして「授業を見せてください」とお願いする。寝てる学生がいないか、出席状況はどんな感じか、土日の見学会で聞いていた授業の様子と違いはないかどうかを確認する。アポなし授業見学を断る学校があるとすればそんな学校は入学しない方がいい。

実際の授業の様子を見るときに一番重要なチェックポイントは、学生の一人一人が筆記具を持ってノートをとっているかどうかがすべて。学生が(心から)勉強をする気になっているかどうかは、ノートを自主的に取るクセが付いているかどうかがすべて。大概の専門学校ではノートをまともに取る学生がいない。そんな学校には入学しない方がいい。

ただし、この「中級」段階での「お勉強」は、あくまでも「時間割」授業内での「お勉強」。どんなダメ学校のダメ授業でも試験前くらいは、授業内でノートを取って勉強するかもしれない。まだまだこの段階では学校の実力を見定めたことにはならない。


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