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約10日間の利用の中間(?)総括。これまで約28000文字(400字詰め原稿用紙70枚)書いてきた私の iPhone 3G 使用記。長すぎて誰も読んでくれない!(その割にはカウントは上がっているが)。そこで簡潔に中間総括しよう。
1)iPhone 3G の私にとっての最大の魅力は、私の仕事からは切っても切り離せないGmailとGoogleカレンダーの iPhone 3G へのプッシュ配信(いちいち iPhone 3G からGoogleサーバーに読みに行く必要がないプッシュ配信)が可能になったこと(やり方については、私の以前の記事をじっくり読んでください)。
特にiPhone 3G はGmailアカウント設定ができるため、世界中のPC上の(私の)Gmail使用とiPhone 3G の「いつでもどこでも」のGmail利用とが完全同期するようになったこと。副産物の効用としては、Gmailの強力な迷惑メールフィルターが使えること、またどんな日本の携帯電話にも負けないGmailの強力な自動フォルダ分け機能が使えるようになったこと。
同じようにGoogleカレンダーもプッシュ配信で、 iPhone 3G 専用の「スケジュール」アプリと同期できるようになった。Googleカレンダーが携帯電話においても表形式のスケジュールアプリで見ることができるようになった意義は大きい。GoogleカレンダーもまたGmailに負けず劣らず優れたカレンダーアプリだから(http://www.ashida.info/blog/2007/10/google.html)。
GmailもGoogleカレンダーも〈WEBアプリ〉というものがどんなに便利で有益なものかをビジネスマンに教えたが、これらの〈WEBアプリ〉の最大の難関だったのが、携帯電話環境化での利用。それを iPhone 3G がはじめて可能にした。言ってみれば、 iPhone 3G はGoogleマシンなのである。
もはやOULOOKの時代でもなければ、WindowsMobileの時代でもない、ということだ。
2) iPhone 3G のもう一つの魅力は、「マルチタッチ」という操作体系。これは、従来の携帯電話に於ける「キーボード」、WindowsMobileの「スタイラスペン」を標的にしている。「キーボード」と「スタイラスペン」で操作をする限り、4インチにも満たない小さな画面では、とてもとてもインターネットを見る気にはならない。
情報量を多くすれば文字は小さくなって読めなくなるし、文字を読もうとすると全体がわからない。どちらもストレスだった。
携帯電話もWindowsMobile機も、文字設定・画面設定をその都度いちいち変えたり、「キー」(+カーソルキー)をコツコツと動かしたりしながら、画面の外にはみ出るフルサイトの画面を操作しようとしていた。こんなことやってられない。
iPhone 3G の「マルチタッチ」は、画面を指で操作し、指で文字の大きさを連続的に変化させることができる。45歳を過ぎると老眼になり、もはやモバイル機は若者しか使えないと嘆いていたが、 iPhone 3G のこの操作系はシニア層(かつての初期ザウルス族)にまで再度利用者を広げようとしている。
私の10日間のフルサイト利用の経験ではたった3.5インチの iPhone 3G の画面、解像度も480×320しかないが、それでも充分にフルサイトブラウジングが可能。私は、EM-ONE (画面は4.1インチ、解像度は800×480)も利用しているが、一度 iPhone 3G でフルサイトブラウジングを経験するとEM-ONEなんて触る気も起きない。
iPhone 3G の「マルチタッチ」はインターネットサイト利用の「いつでもどこでも」化をはじめて可能にしたのである。
3)iPhone 3G の反キーボード主義は、他にも利点がある。ハードキーに操作を頼っていると、一つのキーがいくつもの意味を持ってしまい、20代前半までの若者以外にはフル活用できなくなる。
特に機能が毎回毎回増えて何でもできるようになってくるとその傾向は高まるばかりだ。
ハードキーでは、キーを増やさない限り、その問題は解決できない。キー数を増やすとキーはどんどん小さくなり使いづらくなる。キー数が少ないまま、多機能化すると、操作を記憶(と慣れ)に頼る要素が増え、若者か、暇な人にしか使われなくなる。ハードキーでは結局多機能化に耐えられない。
そこで iPhone 3G はハードキーを無くした。 iPhone 3G は4つのハードキーしかない。ボリュームキー、電源キー(休止キー)、マナーモードキー、画面切替ボタンの4つ。しかも全てのキーは基本的に1つの機能しか持っていない。
後は、使っている機能毎に、画面に必要なキーが「現れる」。ソフトキーの意義はWindowsで言えば、右クリックメニューのような意義を持っている。利用のコンテキストにしたがったキーを存在させることができる。これなら機能やメニューが無限に増えても利用者を困らせることはない。解説書が要らない。
たとえば、電話が iPhone 3G にかかってくると、 iPhone 3G には自動的に画面に6つのアイコンがあらわれる。
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