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646 re(1):そんなことより、あの犬の小屋が ― そして何もなくなった。 |
2002/4/14(日)22:55 - 元受講生 石渡智也 - 47880 hit(s)
そして何もなくなった。なんだか、アガサ・クリスティのミステリー「そして誰もいなくな
った」みたいですね。いったい、そのワンチャンはどうなったのだろう。だれか、このミステ
リー、解いてもらえませんか? 消えてしまった悲しい、名もなき犬。
http://www6.plala.or.jp/madomado/s1.html
http://www.cityfujisawa.ne.jp/~katsurou/info/infochr.html
でも、全ては、いつしか消え去ってしまう。これを書いている僕も、これを作った芦田さん
も、これを読んでいるあなたも。まるで「唯、春の夜の夢の如し」ってことだろうか。
http://www.page.sannet.ne.jp/kakomo2/heikemain.html
http://www.kodansha.co.jp/yoshikawa/jinbutsu.html
春は、別れと出会いの季節。涙が流れやすく、胸がときめく季節。安定していた関係にも、
見えない亀裂が、密かに忍び寄る季節。新緑の眩しさとともに、死を意識する季節。
死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。「ノルウェイの森」村上春樹
http://www2b.biglobe.ne.jp/~haruki/
この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。
「スティルライフ」池澤夏樹
http://www3.famille.ne.jp/~katamari/books/ikezawa/
不安定な季節は、安定した季節へと確実に変容する。「春」から「夏」へと。地球が自転と
公転とを失わないかぎり。たとえ、いつしか人類が滅亡したとしても。「春」から「夏」へと
時は、不可逆的に流れ続けるのだろう。それとも、時そのものもいつしか消え去ってしまうの
だろうか。
その名もなき悲しい犬、心優しい誰かがもらっていったのだと、僕は思うなぁ。今では、相
応しい名前を与えられ、楽しい毎日を過ごし、安心して眠りについている頃。たとえ、そうで
はないとしても、たったひとりぽっちで、この世界のどこかにいるとしても、しっかり生きぬ
いているはず。だって、犬は、人間ほど寂しがりやではないから。
元受講生 石渡智也
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