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632 久しぶりにCDを買った ― 上妻宏光の“游(ゆう)”
2002/4/13(土)23:36 - 芦田宏直 - 12560 hit(s)


久しぶりにCDを買った。上妻宏光という人の“AGATSUMA” (http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?PDID=20032925)というアルバムだ。

木曜日の10chニュースステーションで、突然、長野駒ヶ根の光前寺の壮大なしだれ桜(http://www.komacci.or.jp/kozenji/kozenji.html)をバックに三味線の音が、なぜかダイナミックにすべてのものを圧倒するように聞こえてきた。「芦田の毎日」を書いている途中、思わず手を止めてしまった。幽玄な光前寺のしだれ桜と雨をバックに、またカメラ(カメラワーク)がよかった。どんどん引き込まれていく。しだれ桜の歴史に拮抗するような三味線の音だ。吉田兄弟、どこ吹く風、といったふうの音。

「だれ、この人?」と家内に聞いてもわからない。すぐにテレビ朝日に電話させたが、「ただいま大変込んでおります」、と、つながらない。「やっぱり、僕以外にも、感じる人が … 」。ずーとかけ続けたが、かからない。次の日やっと、上妻宏光の“AGATSUMA”というアルバムにある“游(ゆう)”という曲だとわかった。今日、買ってきて聞いたが、三曲目の“游(ゆう)”という曲もいいが、7曲目の“夕立”もいい。なかなかのアルバムだ。

しかし、三味線はやはり限界がある。上妻の音を聞いていると、三味線が、ギターになりたい、ギターになりたい、と言い続けているような気がする。この人にクラプトンの“いとしのレイラ”をひかせたら、どうなるのだろう。そんな気がする。そう思わせてしまうのが、この人の三味線の限界かもしれない。高橋竹山の三味線は、三味線として完結していたが、上妻の三味線は、ないものねだりの三味線のような気がする。

でもすごいですよ。この人のばちさばきのテクニックは。ブーニンのピアノも技術だけのピアノで退屈と言えば退屈でしたが、でも技術だけでも、こんなところまでいくんだ、というほどの三味線の音。是非、日曜日に買って聞いてください。後悔は絶対しません。


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