by 通りすがりの閲覧者(2009-09-09 09:51:03)
記事の中で気づいた点をお知らせします。
1)「91年の大綱化以降、大学進学率は、今年初めて50%を超える(50.2%)」という箇所と「大学進学率は05年比で13.9%上昇(05年47.3→09年53.9%)」で、今年度の大学進学率が異なる数値となっているように読めます(50.2%と53.9%)。これは、異なるソースの値を、それぞれ提示しているからだと思いますが、一言触れておいたほうがいいように思います。私の勘違いならばすみません。
2)「愛知も10.9%となり、10%を超えるのは時間の問題」「10%を切るのは・・・」の誤記ではないでしょうか。
以上です。
全体的には、専門学校の実力(あるいは社会の評価)を、だれもが挙げそうな専門学校進学率や入学者数の推移だけでなく、新卒者の支持をいかに獲得できているか(失っているか)に基づいて浮き彫りにしようという視点が新鮮だと思いました(前回の記事からそうですが)。
昨今の経済不況にもかかわらず、(高等教育を求める普通の)新卒者の選択はやはり専門学校ではなく大学に向かっているという点も興味深い分析結果でした。もはや専門学校に立つ瀬はない?
by ashida(2009-09-10 00:57:32)
いつもいつもスミマセン。あなたくらい丁寧に読んでくれている人が専門学校関係者の中に何人かいれば、「職業教育」はもう少しはまともになるのでしょうが…。
大学進学率の50.2%と53.9%とは、あなたのご指摘の通り「異なるソース」です。
前者は、世間で言う「進学率」(大学進学率)、つまり当該年度の18歳人口を分母にした過年度入学者を含む大学入学者の「進学率」です。
後者は、当該年度の高校卒業生を分母にした大学進学率です(新卒進学率)です。後者の数字を上げたのは、「●都道府県別高校生進路状況」という表題の下でのことでしたが、不親切だったのかもしれません。
「10%を超えるのは時間の問題」というのは私のミスです。スミマセン。ご指摘の通り「10%を切るのは時間の問題」です。
新卒比率の観点から、高等教育の変容を見るというのは重要なことだと思います。それはトロウの言う「ユニバーサルアクセス」の問題ではなく、「学校教育」(「学校教育制度」)の問題としてです。
現在「三流」の大学も新卒者獲得を早々とあきらめて、「生涯学習」マーケットへウイングを広げようとしていますが、を埋めきれない学校が、社会人の「多様性」の格差(?)を埋めきれるはずがないではありませんか。
「三流大学」のウイング拡大や専門職大学院などがうまくいかない理由は、「アドミッションポリシー」が解体してしまうということにあります。偏差値の格差(程度)に不平を言う教授達が、社会人の「多様性」を処理することなどできるはずがない。
「学校教育制度」の外部に存在していた専門学校はもとから矛盾した存在だったわけです。
このあたりをもう少し突っ込んで展開したいと思います。