by masa(2008-10-01 08:46:57)
お久しぶりです。興味深く拝読させて頂きました。
実に今の専門学校教育が直面している問題だと思いました。
ここ5年くらいは専門学校の教育形態を外野席から見ているのですが、問題への視点、解決へのベクトルが外れている学校が多いと思います。
上記のプログラムの中で特に興味があるのが、
●第一部(11月19日〜20日)
1-2-1 カリキュラム主義かコース制・選択主義か
1-2-2 インターンシップ教育の問題点
1-3 教育指標の観点から
1-3-1 出席率の問題
1-3-2 試験合格率
2-1-4 合格至上主義の「暗記」学習傾向が強くなり、息の長い人材能力の形成を阻害している
2-3-5 大学のような大学院経由、中等教育までの大学経由の「教員免許」といったミニマムの教員指標も専門学校では明確ではない。「教員」とひとくくりで言えるような共同性や組織性を持たない。
2-4 付論:非資格系、非実習系専門学校の問題
目標も評価も担当教員任せ。カリキュラムも存在しない。存在するのは「時間割」だけ。教育の無政府状態にある。
●第二部(12月17日〜18日)
1-2 「授業評価」にどう取り組むべきか
1-2-1 授業評価とは何か
1-2-2 授業評価と授業法評価
1-2-3 授業評価と学生アンケート
1-2-4 授業評価と教育改善
1-2-5 授業評価と人事評価(教員評価)
1-5 就職評価はどうあるべきか
1-5-1 就職指導の問題点
1-5-2 就職活動を活発化する方法(就職率を上げるためには)
●第三部(2009年1月21日〜22日)
2 なぜ、広報は「教育改革」に無関心なのか
2-1 お願い主義営業の問題点
5-2 体験授業が、授業(説明)になり、勧誘にならない
以上が、興味深い項目でした。
今、専門学校淘汰されるスピードが速くなってきていると思います。あと5年すれば業界の配置図も大きく塗り変っていると思います。
by ashida(2008-10-03 06:36:58)
>masaさん
ご返事遅れました。スミマセン。
「あと5年すれば」というのは、まだ甘すぎるくらいです。「あと2、3年」で結果が出てしまう、という感じではないでしょうか。
これは、全入時代を見据え、大学に代わる高等教育の柱を構築してこなかった専門学校の、当然の「運命」のようにも見えます。
70年代に生まれた専門学校(専修学校専門課程)は、その当初の使命としては大学へ行けない人たちに「専門」教育を受けさせる学校でした。
しかし昨年4月に大学の応募数と募集数とが数値的には一致した。ここで専門学校の歴史的使命は終わったわけです。
その時の課題は、高校の出口のところで、大学か、専門学校かを対等に問われてもいい学校にまで専門学校が出来上がっていなければならないということです。
しかしそうはなっていない。
現在の情況は、(大学ばかりを薦める)高校の先生の悪口を言うか、(低位学生を教育できない)大学の悪口を言うか、(公費助成をしない)文科省の悪口を言っているだけです。
自分たち専門学校がこれまで何をしてきたのか、何をこれからなし得るのかの内省が出来ていない。
大学とは別の高等教育の柱を今こそ示さなくてはならない専門学校は、その時にこそ、混乱し、あいまいになり、右往左往しています。
これでは専門学校の再生はありません。熱意と戦略のある専門学校関係者が今こそ大同団結し、新しい高等教育の柱をせめて予感だけでもさせるくらいには、示すべきです。
この研修はそんな研修にしたいと思っています。
by masa(2008-10-03 08:48:11)
お忙しいところ、返信していただいて有難うございます。
返信の文章中に、「大学とは別の高等教育の柱を今こそ示さなくてはならない専門学校は、その時にこそ、混乱し、あいまいになり、右往左往しています」とありますが、まさに、これが現在の問題です。
しかし、既存の専門学校に大多数は、この問題の解決策を打ち出すことはできないと思います。
生き残れるのは2〜3割くらいかな?
もっと少ないと考えています。
「息の長い人材能力の形成」ができる教育システムの構築が必要と思いますが、トップに立つリーダー、学科長、教務主任、職員の「教育に対する能力」が必要だと言えます。
授業料を戴いて生活を形成してるプロだから、備わっていて当たり前かもしれませんが、無いのが今の専門学校の教員です。
「2〜3年」、芦田先生が言われているように、そのくらいかもしれませんね。
6〜7年前に、先生の学校のシステムを知って、学校訪問をして、直に話を伺いました。
最初はそこまでやるのか?と思いましたが、私が、教育の世界から離れて、外部の視点から見ると、このシステムの素晴しさを理解できました。
社会に通用する人材、社会が必要とする人材を育てようとする最適な方法論だと痛感しました。
真似をする学校は出てくると思いますが、完成させる学校は皆無だと思います。
生意気な文章を羅列してすいません。
しかし、5年前、先生のところに伺って話されていたような時代になりましたね。
今後も楽しみにこのブログを訪問させていただきます。有難うございました。