【第二版】EVERNOTEのクラウド型名刺管理、ファイル管理についての補足 ― EVERNOTEは本当は画像ファイルのOCRデータ化もできる… 2009年09月13日
その後のEVERNOTE利用について、前回の記事(http://www.ashida.info/blog/2009/09/iphone10_iphone.html#more)、前々回の記事(http://www.ashida.info/blog/2009/09/iphone_3gs_scansnapevernoteiphone_3gs.html#more)の補足を少しだけ。
EVERNOTEは、クラウド型メモデータベースなので、インターネットに接続するパソコンがあれば、どんなときどんな場所でもメモ(=データ、ファイル)を入力できるし、利用もできる。
利用できるファイルもMS-OFFICE文書、PDF、JPEG画像など私が扱うファイルはほとんどすべてOK。WEBサイトのキャプチャーも範囲を特定してブラウザ画面上で右クリック、「Add to Ebernote」をクリックするだけでEVERNOTEに取り込むことができる。ただし私が常用するGoogleChromeブラウザでは「Add to Ebernote」は出てこない(GoogleChromeはまだまだ動かないアプリが多い)。IEでは出てくることを確認している。
※どうしてもChromeにこだわるときは、ChromePlus(http://www.chromeplus.org/default.html)でやるしかない。最近は私はChromePlusを使っている。※ChromePlusの簡単な使い方は→http://antarespc.com/web-browser/chromeplus.html。
ありがたいことにEVERNOTEは、PDFファイルの全文検索に対応している。ScanSnap S1500でPDF化したファイルはそのまま全文検索の対象になり、フル活用できる。
すごいのはJPEG画像もOCR機能を有しているということだ。画像内で見つけた文字列(文字らしき画像)をマーキングまでしてくれる。名刺管理に打って付けだが、残念だが日本語に(まだ)対応していない。今の段階では英語でお遊び程度の検索しかできないが、大いに期待される機能だ。
ちなみに写真を撮って、その画像の中にある文字を検索できれば最高のデータベースだな、と思い、ハイデガー全集ドイツ語原典の表紙をiPhoneで写真撮影。それをPC上のEVERNOTEで検索してみたら、わざわざ黄色くマーキングしてその写真を示してくれた。
以下は、「ge」と検索語句を入力したら、「Gesamt」(日本語で言えば、「全集版Gesamtausgabe」の「全集」にあたる)の語句を写真上に見つけて、探し出してくれた(下記写真参照のこと)。EVERNOTE、恐るべし。ちなみにこの検索は、 iPhone 上のEVERNOTEでもできる。
※これが「ge」でヒットしたハイデガー全集第90巻目の表紙。これはPC上のEVERNOTE画面。右上の窓が検索語句入力画面。この表紙画面はiPhone 3GSカメラで撮影した表紙写真画像をPC上のEVERNOTEに同期したもの。ちなみに表紙の中での更に小さい文字のErnst(エルンストユンガーのErnst)も「ernst」の検索語で見事にヒットした。すばらしい! 後は日本語OCRが組み込まれることを期待するのみ。。
残念なのは、PDFファイルにするとファイルの読み込みになるので、iPhoneの場合には、PDFマークしか付かず楽しくない。せめてファイルの一ページ目の表示くらいはしてほしい。私はだから名刺データはJPEG画像データとして取り込んでいる。
ScanSnapS1500のScanアプリ(「スキャンスナップオーガナイザー」)の段階では、PDFデータとして読み込むが、その後「ピクチャーフォルダ」にコピーし、その「ピクチャーフォルダ」データを、EVERNOTEから読み込みに行くように設定している(この読み込みは自動化設定できる)。「スキャンスナップオーガナイザー」というアプリは色んな読み込み利用に対応している。ScanSnapS1500はハード的にもソフト的にも良くできている。
「ピクチャーフォルダ」を利用したScanSnap+EVERNOTE連携によって、iPhoneのEVERNOTEでは、名刺画像は小さく整理された段階でも画像アイコンとして表示される。
もちろんPC上のEVERNOTEでは、PDFファイルも「PDF」アイコンだけではなく、一ページ目(あるいは表紙)は表示されているが、iPhoneアプリ版ではそうはいかない。検索機能の有無も含めてPDFファイルに関してはiPhone版は少し機能が劣る。
ただし、iPhoneEVERNOTEで画像データとして取り込んだ名刺データも、英語で検索すると当該名刺にマーキング付きでヒットしてくれる。このパワーに思わず笑ってしまう。英語名刺しか意味がないし、日本語の読み取り間違いもあるが、これで日本語OCR機能が付くと無敵の名刺管理アプリになる。
そうは言っても現在のiPhoneEVERNOTEでは、検索はやはりタグ付けに頼るしかない。タグ機能の充実度という点では、EVERNOTEは良くできている。どんな雑多な情報もうまく整理できる。
PC上のファイルの扱いは、Dropboxでクラウド化(ネットサーバ上に一元化)。携帯上のメモ・ファイル類(主に見るだけ、読むだけ)の扱いは、EVERNOTEに一元化。これで完璧だろう。少なくとも名刺管理は、クラウド型のユビキタス化(=携帯電話化)という点で、EVERNOTEの右に出るものはない(と思う)。
少なくとも、ScanSnap S1500での文書管理に比べれば、 iPhone +EVERNOTEの文書管理、名刺管理の方がはるかに合理的。富士通(ScanSnapシリーズ)も早くクラウド型ScanSnapシリーズを出すべきだ。会社文書を想定しているScanSnapシリーズは、情報管理という点でクラウド開放ができないにしても、せめて選択型のサービスを提供すべきだと思う。
(Version 11.0)
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