「情報ライブ ミヤネ屋」の宮根誠司を紹介します― みんもんた+久米宏を超えた新しい世代の司会者です(お盆休みのお父さん、是非見てください) 2009年08月13日
お盆休みのお父さん達にぜひ見てもらいたい番組がある。
※宮根誠司。みのもんたでもない久米宏でもない新しい司会者の登場だぁ。
「情報ライブ ミヤネ屋」(http://www.ytv.co.jp/miyaneya/)という番組。月曜日~金曜まで1:55~3:50の間で大阪読売テレビの放送を日テレが全国放送網で放送している。
「関西のみのもんた」と言われるほどに人気の高い46歳宮根誠司(http://ja.wikipedia.org/wiki/宮根誠司)が頑張っている。関西大学経済学部を出てABC朝日放送入社。2004年ABCアナウンス部長を退きフリーのアナウンサーになったと「ウィキ」にはある。「前妻はイラストレーター・黒田征太郎の娘」とも。
それだけでも怪しい男だが、この男の話芸は、番組を進行させようとしないところ。そうやって進行役を務めている。一つ一つの話題に、脚本がないかのようにフリーな会話を交わすことができる。いわゆる時間内に終えようとする気配や窮屈さを決して視聴者に感じさせない。
昔、日テレのアナウンサーだった徳光和夫(http://ja.wikipedia.org/wiki/徳光和夫)が名言を吐いたことがある。「司会者とは何ですか」と聞かれたとき、徳光は「人の話を聞かない人」と応えた。あっぱれ、徳光と私はうなったことがある。
司会者は進行する人。時間内に全てを消化しなければならない。だから一つ一つの話題に入り込んでいたら、いつまで経っても時間が足りなくなる。それに司会者は、専門家ではない。一つ一つに話しにのめり込むほどの見識も関心もない。
したがって、司会者はトピックの現在に関心はない。次の進行のことを考えている。話を聞いていないのだ。
その極限の空虚な進行をやるのが、フジテレビ「FNNスーパーニュース」の安藤優子(http://wapedia.mobi/ja/安藤優子)。
彼女は全く話を聞いていない。進行だけを考えている。隣の木村太郎の含蓄に富む解説さえ、聞いていない。「なるほど」の一言で全てを済ませる。
私なら、こんな安藤優子の隣でまともな話(話し)をする気にはなれない。「殴ってやろうか」「殺すぞ」と木村太郎は思わないのだろうか。私ならコーラの瓶で毎回安藤のアタマをたたき割りたい気がする。
木村太郎との掛け合いに留まらず、安藤の番組内での突っ込みは空虚の極致のような突っ込みばかり。「なるほど」の繰り返しである。アナウンサーという仕事がいかに人の話を聞かない人種の集まりなのかを知りたければ安藤のニュースを見ればすぐにわかる。
安藤優子は人の話を聞かないアナウンサーの代表選手だ。
たぶん、安藤優子は、こんな盛りだくさんのニュースを(生放送の)時間内に終わらせるのは私の才能よ、と自信を持っているに違いない。だから安藤の軽薄さは一生治らないだろう。
そんな安藤こそに見せたいのが、宮根誠司の司会ワザ。一つ一つの話題にゲストも含めて入り込ませるワザは大したものだ。みのもんたも決して進行を感じさせないワザがあるが、彼はゲストへの振りが宮根にわずかに負けている。眠たそうなのはみのもんただけではなく、ゲストも寝ているときあるのがみのもんたの司会の限界。自分だけが盛り上がっているが、宮根には全体を引き込む話芸がある。
それを充分に感じさせるのは、報道フロアのニュース原稿を読む丸岡いずみ(http://ja.wikipedia.org/wiki/丸岡いずみ)との掛け合い。
※ベストの画像選択ではないが、一端はわかる。
※これも少しは感じがわかる。
※ここまで見れば、おおよそわかる。
宮根は原稿を読み終えた丸岡を捕まえて、突っ込みまくる。月並みな原稿読みで終わらせようとしない。事故や事件が起こったときには、その周辺の事実も含めて、原稿外の情報を丸岡が持っているのかどうかを確かめる宮根のいじめが始まる。原稿を詰まらずにきれいに読むのなら機械でもできる(NHKのアナウンサーに過ぎない)、というのが宮根のアナウンサー思想なのだろう。
丸岡が関大のライバル関西学院大学卒(関学の方が少し偏差値が上か)というのもあるかもしれない(苦笑)。それに丸岡は早稲田の大学院までも(人間科学研究科の修士までだが)進んで勉強好き。アナウンサーとしての経験も宮根に負けない。
それもあって、この掛け合いは、この番組最高の掛け合いの場面を形成している。何と言っても丸岡が宮根の突っ込みに決して負けない。負けないというか表情を変えずにおどおどしているところが楽しい。そこがいい。
それを引き出したのは宮根の実力だが、アナウンサー同士がこんなに白熱するトークができるのは、テレビ番組上初めてではないか。ゲストやディレクターフロアー全体が緊張しているのが手に取るようにわかる。かつて同じ種類のいじりを久米宏がニュースステーションでやっていたことがあるが、宮根には、久米にはないいじり相手への愛情(?)が存在している。
久米宏もまた毎土曜日昼の『ラジオなんですけど』(http://www.tbs.co.jp/radio/kume954/)で博識を披露している。おそらくそこらの大学教授以上の博識だぁ。そう思う。それがなければ、安藤優子になることを久米も充分意識している。
しかし久米は博識を感じさせることろがダメ。司会者は出すぎるとダメ。安藤は進行を前面化して出過ぎ、久米は博識で話題を自分の方へ引き寄せる分ダメ。安藤優子の単純な対極は久米宏だと思う。
しかし宮根の司会はそのどちらでもない。宮根は久米宏のように丸岡に話し続けているが、話し続ければ続けるほど丸岡が次に何を言うかに集中させるトークの「質」を持っている。この質は久米にはないものだ。
関西人の特権かもしれないが、関西語はあらゆる知識を軽薄化(相対化)する武器だ。久米のトークも関西弁ならもっと別の展開を見たのかもしれない。宮野の突っ込みは、いくら突っ込んでもイヤミにならない。知的にしゃしゃり出るわけでもない。
才能のある人だと思う。安藤優子のバカは置いておいても、みのもんたや久米宏以後の司会者のエポックを形成している。
ぜひ明日の「ミヤネ屋」13:55~15:50(日テレ放映網)見てみてください。→「にほんブログ村」
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宮根さん好き!
だって、硬いのから柔らかい話題までの、入り方で出方の軽さ、重さが均等なんです。
ニュースを読む美人アナウンサーさんとのじゃれあいも、だから決して、久米さん、みのさんのように、上に立ちません。
下から上から真ん中から自在で、何より自分を低くすることを知っているクリアさがすごくカンジいい。いま一番。
久米さんみのさんは、言葉も所作も重くて、見るに聞くに、ますますたえられません。