民主党300議席以上というのは、年金問題がすべてだ― 今回の選挙は「年金解散」(国民は年金問題を解決できない自民・公明政権に怒っている) 2009年08月25日
私は「このままでいくと、民主党は300議席を取るような気がする。自民党は100議席を切る」 と8月5日の記事で書いたが(http://www.ashida.info/blog/2009/08/300100.html#more)、このところの新聞の調査では、のきなみそんな調査結果が出てきている。
私は「予測」したのではない。私の数値の根拠は、年金問題だ。
年金問題で安倍内閣は総辞職すべきだった。年金は40年から50年以上の長きにわたって勤労者からお金を徴収し、それを何らかの形で再配分する国家事業ならではの仕組み。
しかも(働きたくても)働けなくなった老後の生活保障の基盤である。ここがとんでもないミスによって機能しないでいることが民主党の永妻議員を中心にして明らかにされた。
そして政府(当時の安倍内閣)もそれを認めた。未だに桝添大臣も(多額の収拾予算を費やしながら)解決できないでいる。輪をかけて失態を拡大させている。官僚を政治的にコントロールできないのだ。長期政権は確実に機能不全に陥っている。
私には、年金は、(外にむかっての)国防と同じくらいに大切な「内に向かっての国防」だと思う。働けなくなった人々の生活を守れなくて、何が「国家」だ、何が「政府」だ、何が「国防」だ。
しかも年金未払いが明らかになっても、支払いは2年後、3年後という事態がいくつも生じているという。爪に火をともすような(しかももはやいつ死んでもおかしくない)年金生活者の権利を奪っておいて、その補償支払いが2年後、3年後というのはどういうことだ。
70歳、80歳を過ぎての「2年後、3年後」というのは、若い世代の10年後、20年後というのとほとんど変わらない残酷な年月だろう。払う前に早く死ねというようなものだ。政府は払うべきお金を二回にもわたって払わないでいるのだ。
こんなひどいことをしておいて、なぜ安倍内閣、自公政権は総辞職しない。なぜ桝添大臣はのうのうと大臣を歴代に渡って続けている? ふざけているではないか。
誰がやっても年金問題はそう簡単に解決しないだろうということはわかるが、そこまで放置した責任は、依然として政権党の責任だ。
与党としての自民党、公明党は、この年金問題を解決する「マニフェスト」を提示して、ごめんなさいの解散を打つべきだったのである。
もし「郵政解散」というのがあり得たのだとすれば、「年金解散」を打つべきだった。年金事件の中で苦しむ生活者をどうするのかの(与野党全体にかかわる)「年金マニフェスト」選挙を2年前に打つべきだったのである。
私は、民主党の「子育て支援」がばらまき施策かどうかには関心がない。重要なのは依然として年金政策を民主党が立て直せるかどうかだ。
私は、国民は年金問題を未だに解決できない自民党・公明党に心底怒っていると思う。自民党の民主党「ばらまき」批判が白々しく見えるのは、年金問題を解決できないお前の政治は「ばらまき」批判以前だろう、ということだ。
「ばらまき」は税金利用の方法論(再配分)の議論だから、まだいくつかの選択肢がある問題だが、年金保証=老後保障を政府として謳っておいてそれを払わないというのは、「ばらまき」ではなくて国家的な詐欺、国家的な犯罪だろう。はるかにたちが悪い。
働きたくても働けない老後保障について、自民党・公明党も桝添もこの2年間何もできていない。今このときにも年金不払いが確定しながら、お亡くなりになる人々のことを思うと胸が痛む。国家としての体をなしていないこの国の政権与党の残酷を国民が許すわけないではないか。万死に値する失政に対して、やっと国民裁判の鉄槌が下される。それが今回の総選挙のすべてだ。→「にほんブログ村」
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生活保障の問題について。
ここ10年で30万人以上の方が静かに自殺されていますが、それ以外にも恐ろしいスピードで人々が見捨てられているような気がします。
しかも、恐ろしいスピードで問題が忘却されているような気がして、本当に恐怖を感じます。