iPhone 3G の力は、iTunes の力(日本の携帯電話は必ず負ける) ― iPhone 3G は、楽曲名だけではなく、歌詞も同時に表示する(一枚の歌詞付き iPhone 3G 写真付き)。 2008年09月18日
iPhone 3G が、思ったよりも売れていないということで、KDDIの小野寺社長が「想定内」と偉そうなことを言っている(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/17/news089.html)。今日のニュースのこと。
そんなこと言ってるから、AUは、昨年から今年にかけて販売不振になるのだ。
iPhone 3G は必ず伸びる。これはSoftbankとは関係ない。
伸びる理由の最大のものは、 iPhone 3G がiTunesと結びついているからだ。つまり iPhone 3G はiPodと結びついている。
極端に言えば、iPodユーザーは iPhone ユーザーになる。iTunesは 携帯端末のOS(Windowsのように)のようなものだ。そのことを小野寺はわかっていない。たぶん、小野寺はおじさんであるために iPhone 3G だけを手にとって(あるいはちょっと使って)判断しているに違いない。それでは iPhone 3G の「意味」はわからない。
しかし iPhone 3G 戦略は、iTunesのプラットフォーム化にある。そもそも iPhone 3G はiTunesと同期をとるたびに、バックアップ(インストールをしたアプリと共に)まで済ましてくれる
言い換えれば、 iPhone 3G は、インターネット+通話のできるiPodなわけだ。これが売れないわけ無いでしょ。
そもそも最初期のiPodはまったくくだらない商品だった。最初期のiPodはiTunesとセットではなく、別のアプリだった(http://www.ashida.info/blog/2002/10/hamaenco_1_58.html)。これがよくなかった。
iPodがWindowsユーザーを獲得し始めたのは、iPodがiTunesと結びついて以後のことである。iPodの趨勢はiTunesが決めたのだ。SONYもそこを見損ねたから負けたと言える。
iTunesを使える携帯電話。これは iPhone 3G の最大の武器。ここをドコモもKDDIも気付いていない。 現在のiPhone 3G は一日に20回はダウンし、電池の持ちも半日しか持たないが(半日も持たないが)、それでも他社の携帯電話は絶対に負けるに違いない。
PCのアプリとの親和性をもたない携帯はこれから認められることはない。鍵はそのPCアプリの使い勝手、ということだ。これから、(少なくとも数年)他社の携帯がiTunesに追いつき,追い越すものはできないだろう。下手をすると日本の携帯電話各社は、SONYのWalkmanのような衰退過程を辿るかも知れない。Walkmanもまた、iTunesに負けたのであって、iPodに負けたのではない。
そこで今日はiTunesならではの面白いソフトを紹介します。
みなさんは、iTunesにたくさんの楽曲を入れていると思いますが、歌詞を入れていますか。私も迂闊なことに歌詞を書き込む欄があるということを最近知りました( iPhone 3G の解説書をかたっぱしから読んでいる最中)。
iTunesに取り込んだ楽曲のどれか一曲を選んで右クリックしてください。そこで「プロパティ」をクリック。そこで右から二つ目の「歌詞」をクリック。そうすると歌詞をコピペする欄が白紙で出てくる。ここに歌詞を(通常は)どこかからコピペして記入。歌詞データベースとしてのiTunes完成です。
しかしいちいちコピペするのも面倒くさい。そもそも最近は著作権の問題がうるさくて、ネット上にも歌詞サイトが一時よりも少なくなっている。
そこで見つけたのが、「Lyrics Master 2.1.3.4 for Windows 」(http://www.kenichimaehashi.com/lyricsmaster/)。このアプリはすごい。曲名(+歌手名)だけで世界中の歌詞サイトを探しまくって、iTunesの先の歌詞欄に書き込んでくれる。
しかも一曲一曲自動再生しながら探して、記入を繰り返して、瞬く間にiTunesを歌詞データベースにもしてくれる。
私のiTunesには今現在12000曲入っているが、すでに2日間で2000曲は歌詞を入れ込んだ(特に iPhone 3G に同期を取っている曲を中心に)。たぶん1週間もせずにすべての楽曲に歌詞が入ることだろう。「Lyrics Master」はかゆいところに手が届く至れり尽くせりのアプリだ。
このiTunesの歌詞表示に iPhone 3G は対応している。楽曲を再生しながら歌詞を表示する。こんなプレイヤーは今のところ iPhone 3G だけ(私の知るところ)。
知る人ぞ知るH2Oの名作「僕等のダイヤリ-」の歌詞を組み込んだ私の iPhone 3G
残念なのは、iTunes自体がこの歌詞を表示できない(私のiTunesのバージョンは8.0.0.35)。「ビジュアライザ」は、歌詞を表示できない。意味ないジャン!と1人で叫んでいたら、同じことを考えた人がいるらしく、「KASIMOVIEW」(http://www.kasimo.jp/download.html)というアドインアプリが運良く今月発表。これを組み込むとビジュアライズと共に歌詞を表示してくれる。iTunesがいわばカラオケ状態になるということだ。
こういった世界中のいろいろなアプリがiTunes文化を形成し、iPod= iPhone 3G を育てている。iTunesは世界マーケットのモバイルインフラになりつつある。日本の携帯電話会社のおじさん重役たちはiPod(=iTunes)を使ったことがないのだ(悲)。だから iPhone 3G の商品力がわからない。 iPhone 3G は、「携帯電話」のみならず、WindowsMobileはもちろん、あらゆる「スマートフォン」をすでに超えている。新機種競争に明け暮れて(使いもしない新機能主義競争に明け暮れて)いるかぎりは、 iPhone 3G (=iTunes)には永遠に勝てない。。
※なお、最近、Gmailだけではなく、Googleカレンダーも iPhone 3G の「カレンダー」にネット上で同期を取る方法を知りました。これでますます iPhone 3G は無敵です。ひょっとしたらMobileMeも必要がないかも知れません。またそのことは次回報告します。
(Version 5.0)
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