最近のウォシュレット事情 ― すべてが自動化されている!(一つの動画と2枚の写真付き) 2008年04月19日
息子・太郎が独り立ちするために家電を買いあさっていたので(http://www.ashida.info/blog/2008/04/post_281.html#more)、私も負けじと何かを買いたい衝動に駆られた。
そんなとき、ちょうど(苦笑)、15年ほども使っていたTOTOウオッシュレットが壊れた。時々電気が入らなくなる。なおし直し使っていたが、もう限界。毎日使うものだから我慢ならない。
そこで新製品購入、となったが、15年前は10万円も出せば、最高級品が買えたが今はその倍、20万円出さないといいものが買えない。
最近の家電はどうかしている。掃除機も洗濯機も数年前の2倍、3倍の値段になっている。掃除機などは高いと言われたダイソンが安いと思えるほどに国産掃除機の値段は上がっているし、洗濯機もいつのまにか20万円を超え、30万近くするものもある(いずれも国産機)。とんでもないことだ。
その意味ではウオッシュレットの20万円は安いのかもしれない。
私が今回、買ったのは、TOTOウオッシュレット「アプリコットF4A」(http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00029/index.htm)。定価ではリモコン込みで20万円近くするが安売り店では、11万円くらいで手に入る(http://www.sunrefre.jp/wc-washlet3.htm#f4a)。
私は以前、TOTOウオッシュレットに対してちょっとした批判を展開したことがあるが(http://www.ashida.info/blog/2002/09/hamaenco_1_49.html)、今回はどうか。
15年前のウオッシュレットと違うのは、大きく以下の10点。
1)蓋が、便器に近づくと自動で開く。
2)便座もリモコンのスイッチで上がる(男子の小便の場合)。
3)要するに蓋も便座も手に触れずに開けることができる。蓋や便座は場合によっては汚いと感じる場合もあるからこれは悪くはない機能だ(様子は動画でどうぞ→http://picasaweb.google.co.jp/ashidahironao/znzmjC/photo#5190648565039879090)。
4)しかも、用を足すと放って置いても自動で閉まる(蓋も便座も)。要するに手を一切使うことなく用を足すことができる。
5)水を流す機能が自動化されている。小便も大便も用を足してそのまま出ていっても自動で水を流してくれる。小便、大便の水量も、利用時間をセンサーで判断しきちんと区別して流すので無駄はなし。もちろんリモコンボタンで強制的に流すこともできるし、従来通り手動で流すこともできる(停電時など)。
6)以上、1)~5)までは、清潔好きの人のための機能に見えるが、実はそうではない。年を取って足腰が弱い人、私の家内のように足が悪い人には、便座の蓋を開けるときに膝を少し曲げること自体が大変。特に水を流すときのレバーは便器の後ろについているために(しかもレバーが少し重い)、足の悪い人には決して楽な操作ではない。
水洗レバーについては健康な人でも不自然な動作を強いる場合が多い。そのためにも1)~5)までの機能は重要。その上、もちろん、清潔。なかなかの機能だ。
しかもこれら全体を後付のウォシュレット(便器一体型ではないウォシュレット)でできるというのがすごい。
※詳しくはこちらで→http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00004/0301.htm
7)脱臭機能が強化されている。通常は用を足した段階で、自動で脱臭ファンが回り臭いを消すが、それでも消えない(それでは遅い〉と思う場合は、リモコンスイッチを押すと用を足しながら強制脱臭できる。お父さんの「臭いうんこ」はこれで完全に脱臭できる。
8)昔のウオッシュレットは水を一定量ためてあらかじめ温水化していたが、「アプリコット」シリーズは、瞬間湯沸かし器のように水を温水化するので、水量に制限がない。朝、連続して数人がトイレを利用する場合には便利。しかも温水を貯めておくタンクが無くなった分、便器とほとんど同じ幅のウオッシュレットになっているため、どんなに狭いトイレでも取り付けることができる。
また貯水水を使うわけではないので洗浄水自体もきれい。また洗浄水も「水玉連射」=「ワンダーウエーブ」方式によって最小の水流で最大の洗浄能力が得られるようになっているらしい(http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00029/05.htm#araigokochi)。たしかに水の当たる感じが〈点〉から〈面〉になったような気がする。ウンチが散らばる問題点は少しは解決されている。特に「ワンダーウエーブ」方式=〈面洗浄〉になった分、洗浄水の無用な分散が押さえられ、おしりが水だらけになる危険性もはるかに減った(その分拭きやすい)。
9)洗浄用のノズルが、これまでのようにお尻の(穴の)下にまで出て来ない。水の噴射角度を工夫することによって後方から噴射するので、ノズルの先端が汚れることが無くなった。これをTOTOでは「斜め吐水」と呼んでいる。またノズル自体は筒のようなケースに収納され、この中で毎回の洗浄の前後で、最大吐水噴射される。ノズル自体の洗浄も徹底されている。
しかもノズル(+ノズルケース)はウオッシュレット本体内に扉付きで収納されているために見えない。ノズルの部分は従来便器の丸い枠から前方に4、5センチ飛び出しており、ここに男子の小便などがかかることもあったが、「アプリコット」では、便器の丸い枠を遮ることなくその広がりに沿って丸くなっており(TOTOではこれを「フチなしウオッシュレット」と呼んでいるhttp://www.toto.co.jp/products/toilet/t00029/clean.htm)、さらにその上、ノズル部分に蓋を付けているためにノズルが汚れることが一切ない。
10)その他にも、室内暖房機能、芳香機能(「オートフレグランス」)、自動ライト点灯(「やわらかライト」)など余分とも思える機能が付いているが、これだけ多機能ではあっても電気代が従来品の2分の一(月660円→月317円)。自動暖房便座機能が付いてこれだけで済むのだから大したものだ。
この「アプリコット」が目指したことは、結局のところ、用を足すこと以外は全て自動化したことだ。たぶん最後に残っていることは便器それ自体の洗浄だろう(後付け用の場合の)。それさえできれば、便器の手入れは一切不要になる。それもそんなには時間はかからないと思う。TOTOさん頑張って下さい。
※すでに松下電工が、「アラウーノ」という一体型自動水洗便器を発売しているが、以下のようなアプリコット(というか一体型「Z」シリーズ)vsアラウーノのレポートが2ちゃんねるでなされている。
>アラウーノを使用して3ヶ月目突入。2階ではTOTOのZシリーズを
使用してます。比較を含め感想等をレポートします。
便座の形状が、アラウーノはアルファベットの「O」型でTOTOは手前が
絞り込まれた「逆涙型」で度々ここで話題になる立ちション時の飛び跳ねは
アラウーノは手前に少ないが奥には多めに跳ねている気がします。
その便座形状の為なのか、結構深く座らないとお尻にシャワーがうまく当たり
ませんでした。これは慣れてしまえばOKですが、お客さんなど一見さんは
困るかも?
便器内の汚れについては、両方ともに使用開始1ヶ月ほどで水際に赤い水垢?
が付着。新築時の配管から来る汚れと思うが洗剤を使用して落としました。
排泄による汚れは今のところ両者共に確認できないので優位性は感じていません。
流れる音はアラウーノのほうが明らかに静かです。
要改善点:
シャワーの強弱や前後位置の調整ボタンが3段階しか無いため微調整が
難しい。その点TOTOは細かい調整が可能で程よいシャワーの強さを設定できる。
アラウーノは便器のふたが薄くてしなっている。
以上引用(1)終わり
また、ノズルの位置と吐水の位置について、わかりやすい写真レポートがブログにあったのでついでに紹介しておく。→http://kitahome.exblog.jp/7352051/
以下がそのブログ子の貴重な写真。
これはTOTO「アプリコット」。
これは松下電工「アラウーノ」
このブログ子は、ノズルの素材が、樹脂製(TOTO)かステンレス(松下電工)かに拘っているが、そんなことは実はどうでもいいことであって、写真で気付くべきことは以下の2点。
1)TOTOのアプリコットの方が、ノズル収納部が便座のRの形状に限りなく近くなっており、ここに男子の小便がかかる危険性が少ない構造になっている(上記9番の「ふちなしウォシュレット」)。アラウーノは、ここに従来通りの出っ張りがある。アプリコットは、コンパクトデジカメの望遠レンズのように3段収納によって小さく収める工夫がある。ノズル収納の技術にまだ後発の松下は弱い。
2)吐水の角度が松下はまだ真上にしか出ない(写真を見ると明白)。これだとおしりに当たった水が直接ノズルの吹き出し口に落ちて当たってしまう。汚い。TOTOは、ノズルの吹き出し口より、2センチか、3センチくらい前方に吐水を吹き出すため(上記9で触れたとおり)、おしりに当たった水が吹き出し口に当たらない。これもTOTOの「斜め吐水」の勝ち。この写真ではその「斜め吐水」の斜め具合がわからないのでメーカーサイト参照のこと→http://www.toto.co.jp/products/toilet/t00004/0302.htm
全体に「お掃除が要らない」「ノズルがステンレス」と使用前からわかりやすい要素に松下は力を入れているが(営業の松下らしい)、実際使い始めると、TOTOの技術の方が掃除、清潔感いずれも上だというのがわかる。いずれにしても、ここ数週間はトイレに行くのが楽しい。
(Version 7.0)
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