HD-DVD事業東芝撤退、私の登場のNHKニュース YouTube画像です(私のHD-DVD論) 2008年02月21日
NHKニュースの記事(http://www.ashida.info/blog/2008/02/9.html#more)の記事内容が、YouTube に取り上げられました。謹んでご紹介します。当日見られなかった方は、こちらをどうぞ。特に見ても意義があるほどの画像ではありませんが…
…
YouTube の 当該画像はこちら(http://jp.youtube.com/watch?v=an9VuBPE3no)。
ちなみに、私の東芝RD-A1(HD-DVD機)購入ドタバタ劇は以下の3つの記事に詳しい。
●キーボードと紅白歌合戦と東芝のRD-A1 ― 電話が怖い… 2006年12月22日
http://www.ashida.info/blog/2006/12/rda1.html
●ヤマダ電器のその後と東芝RD-A1 ― 買ってしまった… 2006年12月24日
http://www.ashida.info/blog/2006/12/rda1_1.html
●東芝RD-A1の高画質、高音質は本当か ― パイオニア専用機との戦い(大きな写真三枚付き) 2006年12月31日
http://www.ashida.info/blog/2006/12/post_182.html
●私のHD-DVD論雑感
そもそもHD-DVDが売れなかったのは、アメリカの映画会社への営業戦略の勝ち負けではなく(それも一部でしょうが)、HD-DVDはもとから「高規格」ではなかったからです。
片面1層で15GB,2層でも30GBしか記録できない。15GBだと、ハイビジョン放送が2時間も取れない。
2時間前後の映画(=“標準”映画)を取ろうと思ったら、片面2層の30GBを買うしかない。これでも2時間30分から3時間。ほとんど役に立たない。昔のベータvsVHSも記録時間の長さが致命的だったのを思い出します。長時間記録ではベータは4時間半、VHSは6時間。同じことが「高規格」DVDでも起こったということです。
ブルーレイは、片面1層でも25GB,2層では50GBあります。ベータvsVHSとの違い以上に記録時間が違っていた。負けるのは当然。
東芝はもともとHD-DVDは、旧来のDVDと親和性が高いから、製造価格も安くできると言っていましたが(私もそれに少しの期待を抱いていました…)、すでに昨年の夏以来から、メディアの価格も変わらなくなり、年末にはブルーレイの方が安くなっていました。今ではブルーレイの片面1層(25GB)は1000円を切っています。50GBでも、2500円くらい。HD-DVDの30GBと同じ値段で、50GBが買えるようになっています。親和性よりも、量産による経済性の方が勝ってしまった…。命運は尽きたという感じです。
私の場合、HD-DVDを信じて買ったというよりは、RD-A1という、この超弩級のDVDレコーダー(&プレイヤー)に惚れ込んで買ったという感じでしょうか。
東芝は、すでに一昨年の段階で孤立していましたから、やけくそで、このRD-A1を作ったのだと思います。
当時のブログに私は以下のように書いていました。
「私が関心があるのは、RD-A1に積み込んである14bit/297MHz映像DAC。ビデオエンコーダーとしては世界最高水準だ(http://www.hddvd-toshiba.jp/hdd-dvd/products/hddvd/rd_a1/graphic/index.html)。
音声回路もアナログ・デバイセズの192kHz/24bit DAC「AD1955」を採用、2chの音声入力にもこのDAC4台をパラレルで動作させ、高速加算アンプで2chにマージするという構成(http://www.hddvd-toshiba.jp/hdd-dvd/products/hddvd/rd_a1/sound/index.html)。これらの映像回路、音声回路を搭載するだけでも100万円はするのではないかと言われている。
つまり、この機械は、通常のDVDプレイヤー専用機、CDプレイヤー専用機としても最高水準の映像と音を出せる機械のはず。それが定価で398000円。ひょっとしたら、これは無茶苦茶安いのかもしれない。
たぶんHD DVD陣営では、東芝しか録画プレイヤーは作らないだろう。この東芝のRD-A1は、HD DVD陣営の完全敗北を先取りした、SONY、Panasonic、Pioneerなどへのあてつけの機械なのだ。コスト度外視のやけくその機械なのである」
こんな感じが当時の私の購入動機。したがって、今回の決定は来るべきものが来たという感じです。
私の一番の心配は、テレビでも話していたようにメディアが高くなること。一枚2000円、3000円もすると(これから4000円、5000円と上がり始めると地獄)、コンテンツDVDをAMAZONで買った方がはるかに安い、とも言えます。
SONYのベータビデオの場合は、かなりの期間にわたって、フォローし続けてくれましたが、東芝の決断はやはり冷たい。そもそも2年で止めるくらいなら、出さなければ良かったのであって、やった以上は、細々とでも続けるべき。自然消滅を待っても10年くらいで消えるでしょう。メディア購入にしても、15GBは1000円、30GBは2000円の固定価格で、メーカーサイト販売するくらいの保証はするべき。それくらいのことが出来る大企業が東芝、だからこそ東芝を選び、負けるとわかっていてもHD-DVDを買ったのだから、非常識な期間で撤退を決めた責任は、その程度には取って欲しい。
(Version 4.0)
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●価格コムのRD-A1書き込みより、転載します。私と同じようなユーザーが一杯います。
・・・HD DVDは死してRD-A1を残す。
語呂悪い!
でも、東芝がレコーダー事業から完全撤退して「RD死してA1を残す」と
妙に語呂よく決まるよりも、こっちの方が良かったです。
とにかく、A1は動作安定性や動作レスポンスには難があるものの、
こと画質・音質に関しては未だ全レコーダー中最強だと思います。
本体の異様に力の入った造り込みも、後にも先にも類を見ないのではないでしょうか?
HD DVDソフトのリリースが余り期待出来ない状況になったのは残念ですが、
今あるソフトの再生用として価値がありますし、それを抜きにしても
DVDプレーヤーとしての能力が素晴らしいので、今後まだまだ現役で
活躍させる事が出来そうです。
勿論レコーダーですから、(贅沢な)タイムシフト・マシンとしての
用途にも活用出来ます。
それにしても、HD DVD規格の終焉は余りにも早く、かつ突飛に訪れましたね。
規格が立ち上がった当時、BDに負ける事は最初から分かっていましたが、
5年程度は持ちこたえると思っていました。
同じ負け規格のVHDの経緯と比較すると、世の中の流れがせわしなく
なっている事を痛感します。
結果としてHD DVD規格は、Lカセット、DCC、MV Disc等と並んで
時代の仇花で終わった訳ですが(それらより遥かに大規模かつ
世界的な展開でしたが)、RD-A1はAV機器史上に残る名機(ある意味迷機?)
としてその名を留める事でしょう。
まあ本来なら、RD-X7が最終的な「規格のシンボル」になる筈だったのですが、
ドボンしちゃいましたからね。
近い将来BD化されるとしても、HD DVD版X7は幻の名機で終わりました。
大戦機で言えば、さしずめ「烈風」。A1は「四式戦疾風」、BW900は「五式戦」で、
X90は「雷電」。
あ、話が変な方向に脱線して失礼しました。
とにかく、A1ユーザーの皆さん、今後も大事に使って行きましょう!