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  私のAU携帯電話評価 ― 先週W52Tを買いました(二枚の写真付き)。 2007年02月24日

AUのW52T(http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_01/pr_j1602.htm)を先週の発売日に買って1週間。

私は、19年間、NTT=ドコモを使ってきているが、携帯電話の新機種にはいつも関心が高い。

理由はいくつもあるが、一つは、携帯電話が成長するプロセスは、ザウルスなどの“電子手帳”を駆逐する経過とほとんどダブっていたこと。私は90年以前から電子手帳のパワーユーザーだった(「『ザウルス』の歴史と終焉」http://www.ashida.info/blog/2001/10/post_27.html)。

特に1999年のドコモi-modeの誕生(携帯でインターネットを利用する商品の最初の名称)は画期的だった。i-modeの最初の携帯電話は、Fタイプ(富士通製)。

私はそれまでFタイプなど買ったことは一度もなかったが(Fタイプはいつも機能が斬新だがデザインがダサイ)、このときばかりは、即座にFタイプを買ってしまった。なぜかFタイプは、このときだけはデザインも良かった(オレンジ色の液晶文字が印象的だった)。

この製品(=i-mode)が革命的だったのは、初期設定一切なしでインターネットを利用できることだった。メールアドレスさえ設定不用(電話番号が自動的にメールアドレスになっていた)。そのころのインターネット利用=コンピュータ利用で、設定なしに(=買っただけで)インターネットが使える商品は皆無だった。一気にインターネット利用を加速させたのである。

これを機会に、“電子手帳”ユーザーは減少の一途を辿り始める(この間の経緯は、私の「 『電子手帳』よ、どこへ行く ― モバイル機器入門講座」http://www.ashida.info/blog/2004/09/hamaenco_4_79.htmlに詳しい)。

もう一つは、メール使用が仕事で欠かせなくなってきたこと。現在、私は、仕事のメールもプライベートメールもすべて携帯電話に一元化している(野口悠紀夫の言う「ポケット一つの原則」)。まず、仕事場のサーバーから、私の個人的なレンタルサーバー(http://www.sakura.ne.jp/)へメールを転送。ここから携帯電話へ転送している。が、このSAKURAのサーバーは、ジャンクメールのフィルター機能が弱い。

ジャンクメールのフィルター機能が抜群なのが、GoogleのGmail。これは無料なのに、ほとんどのジャンクメールを遮断できる。今はSAKURAのサーバーからGmailアドレス転送。そこから携帯電話へ転送している。

Gmailと携帯電話とは、お互いがミラー状態になっているので、使いやすい。長文の返信が必要ならば、PC上のGmailを使えばいい。それへの返信も携帯電話にも返信されるから、携帯電話からも返信できる。携帯電話はその意味でもますます手放せない。

さて、私のNTT=ドコモ19年間の間の“浮気”の一回目は、5年前のVodafone。NOKIA製(http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/20678.html)だった(http://www.ashida.info/blog/2004/12/hamaenco_4_117.html">http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/20678.html)だった(http://www.ashida.info/blog/2004/12/hamaenco_4_117.html)。MS-OFFICE との相性が良かったので飛びついたが、Vodafoneはメールが二種類(長文メールと短文メール)に分割されていて、サーバー保管の有無をいつも意識していなければならない。これはVodafone(=ソフトバンク)携帯電話の致命的な欠陥。今さら長文メールも短文メールもないだろう。Vodafone(=ソフトバンク)は携帯電話としてはとっくに終わっている。メールサーバーの仕組みを根本的に変えない限り。

AUは、今回初めて。AUがいったい何なのかがわかれば、私の携帯電話“批評”はすべてを被うことになる。

AU W52Tの寸評。

●FOMAに対して良いところ

1)何と言っても動作がきびきびしている。それぞれのボタン操作をするたびびサッと次画面が表れる。メールの次々の回覧もサクサクと表れる。これはFOMAでは考えられない。FOMAでは、一つの画面が表れるまでに同じボタンをイライラしながら2、3回押さなければならない(極端に言えば)。携帯電話にかかわらず携帯機器の重要な要素の一つは動作のきびきび感だが、FOMAからAUに変わる最大のメリットは、これだけでも充分だ。

2)インターネットの通信速度が速い。これはスペックを知らなくても体験できる。長文でいつも迷惑をかけている私のブログ『芦田の毎日』、ミクシィ(MIXI)日記もらくらく読める。体感的にはFOMAの2倍くらい速い、と言っても過言ではない。

3)トップ画面のショウートカットキーが多彩(W52Tに限るかもしれないが)。大概の操作が、トップ画面から2ステップ以内で完了。これも使いやすい。メールの振り分け登録などもFOMAよりもはるかに使いやすい。

4)ここから先はW52T自身の利点:第1に3インチ液晶。携帯電話初だろうか。 少なくとも3インチVGAは初だ。

5)解像度がVGA(640×480)。これもスゴイ。昔のDOSパソコンのモニタ解像度と同じになった。今の携帯電話のGVGA解像度の4倍の広さ。通常の文字の大きさでも17行も表示できる。下の写真(上段)は、新宿駅西口を、au お得意のezNAVIウオークの地図で開いたところ。ezNAVIウオークもVGAでやっと使いやすくなったということか。4倍の恩恵はこの地図でも明らか。ドコモユーザーには歯がゆい機能だ。この地図もあっという間に開く。

6)内蔵メモリだけで1GB。これも恐ろしいことだ。むかし東芝のモバイルパソコンの名機に「リブレット」という小型パソコンがあったが、このの初代機はたしかHDDで500メガ。1GBの携帯電話なんて夢のようだ。私はこれに2GBのマイクロSDカードを足して計3GB状態で使っている。仕事で使うほとんどの文書を携帯できる。しかもVGAだから昔のザウルスよりも見やすい。実用の範囲だ。

7)音楽はもちろん、テレビ(ワンセグ)もラジオ(デジタルラジオ)も見ることができるし、それの録画もできる。テレビは本体内メモリだけで5時間も録画できる。連続視聴時間は3時間30分。これも実用の範囲内だろう。音楽の場合は18時間連続再生できる。もちろん動画撮影もできる。

8)Bluetoothにも対応。辞書類も本体内に内蔵。

9)「おサイフケータイ」(+Suica)にも対応。

10)要するに「何でもあり」の携帯。


●悪いところ(これはほとんどW52Tに限られる問題)

1)重い、大きい。デザインもあと一歩。これはW52Tに限るだろうが、重いし大きい。デザインもFOMAよりも偏差値10点分劣る。デザインでは、auはソフトバンクに負ける。ソフトバンクの良いところはデザインだけだけれども。au は、なぜ各社ブタ(豚)のようなラインを採用しているのだろうか。 昔から疑問だった。

最近は(粉飾決算の)三洋のW51SA(http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0701/17/news124.html)のように少しは変わってきたが、まだまだだ。私はどんなに機能的に満足していても、デザインが悪いものには一切手を出さない(そんなFOMAユーザーがauへの転身に踏み切れないでいるのだろう)。車の場合も同じだろう。 機能を満たした上で、“格好いい”と叫べなければならない。

2)HTMLメールが読めない(これはau 全般の問題か)。Gmailのデフォルトは、HTMLメール。これを転送したら、auでは全く読めない。Gmail設定をテキストメールに変更すると読めるようになったが、一部まだ読めないものがある。Gmailで、私は「Googleアラート」(新聞記事のクリッピングサービス)を利用しているが、この記事がHTMLメールなので、非常に不便。FOMAは難無くばりばりと読める。

3)MPEG動画ファイルを読むのが苦手。いま色々と動画コンバータソフトを使いながら試みているが、MPEGを読むのが苦しい。やっと読めても音が出ない。その道では超有名な『携帯動画変換君』(http://www.forest.impress.co.jp/lib/home/ktai/ktaipic/keitaidouga.html)を使ってもダメだった。

4)何でもあるクセに「テレビ電話」ができない。

5)何でもあるクセに「ハンズフリー会話」ができない。「スピーカー受話」機能はあるのだが、これは相手の声がスピーカーから聞こえるだけ。こちらの声は届かない。何のための「スピーカー受話」かさっぱりわからない。

6)充電クレードルが横置きだから大変使いづらい(写真下段がそれ)。机上でのテレビ視聴を意識しているのだろうが、携帯でテレビを見ることなどめったにないのだから(机上では特に)、こんなクレードルはありがた迷惑だ。

7)先ほど、W52Tのトップ画面のショートカットキーは優れものだと指摘したが、FOMAのD902iユーザーとしては不満が残る点がある。D902i(http://arena.nikkeibp.co.jp/rev/20060206/115276/)は、トップ画面に、近づいた間近のスケジュールの内容がそのまま1行分出る。メールの内容も「メールあり」だけではなく一行分の内容が表示される。したがって、いちいちスケジュールやメールボックスを開かなくても開くべきかその必要なしかを判断できる。これは便利この上ない機能だった。W52Tにはこの機能はない。

FOMAのD902i(特につや消しのブラック)は、私の考えでは、史上最強のFOMAだったと思う(記念に新品をショップで一台保管してもらっている)。Dシリーズはその後2代出ているが、D902iの秀逸なデザインと色をダメにしている。この19年間で、新機種が出ても買い換えなかったドコモ=FOMAは、D902iが始めてだ。

8)充電端子が横。USBコードの接続端子が上についている(普通は下だろう)。これも変。電池が足りないとき、充電の最中などはコードが上を向いた常態で電話をすることになる。車の中で設置する場合も逆さまに置かざるを得ない。私のパイオニアNAVIにもBluetooth機能があるのでやってみたが、認識はしたが「この機種は対応していません」と悲しい常時が出た。だから余計に逆さまのコードは格好悪い。まるで寝癖のヘアーのようにW52Tから飛び出ている。こんな携帯見たことない!

以上1週間使った段階での印象。全般にau W52Tは決して悪くはない。FOMAユーザーが移行しても決して後悔はしないだろう。私のFOMAは現在休止状態だ。


AU地図.jpg
新宿駅西口を、au お得意のezNAVIウオークの地図で開いたところ。ezNAVIウオークもVGAでやっと使いやすくなったということか。4倍の恩恵はこの地図でも明らか。ドコモユーザーには歯がゆい機能だ。この地図もあっという間に開く。 利用料も無料だ。


横置きAU.jpg
このようにクレードルは、横置き。取りづらいし、格好悪い。机上でテレビなんて本当に見るのだろうか。

(Version 2.0)

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感想欄

こんにちわ。

学校の卒業生です。
在学時から校長のブログを愛読していた者です。

実におもしろいです。

すごく個人的なお願いかもしれませんが、
学校の内容のブログを書いてもらえないでしょうか。
とくに建築工学科のを。

家から学校が遠いため、顔を出しに行くのは困難です。
でも、学校が好きだし先生たちも好きだったので、
おもしろネタがあればよろしくお願いします。

ものすごく個人的で、しかもこのブログの内容と反するコメントで申し訳ないです。

投稿者 卒業生 : 2007年03月02日 12:59

はじめまして。

私も11年間使用していたDoCoMoからW52Tへ乗り換えました。

そして、会社のメールをSAKURAのメールサーバとG-Mailを経由してW52Tへ転送していますが、1割強のメールが転送されてきません。

このような状況が起こっていませんでしょうか?

auに問い合わせたところ、SAKURAかG-Mailが悪さをしているのではということでした。

投稿者 主義 : 2007年03月09日 12:48

>卒業生さん

卒業しても読んでくれていてありがとう。建築工学科の先生たちはみんな元気ですよ。学生もますます実力を付けて将来性の高い企業にどんどん就職して行ってます。たまには学校へ顔を出してください(遠いのかな)。学校の情報は「校長の仕事」というカテゴリーか、「教育」カテゴリーを開いてください。


>主義さん
私の場合はすべて転送されていますが一部読めないメールがあります。「認識できないメールの形式のため表示できません」というように。Googleの設定を「HTMLメール」から「TEXTメール」に変更すれば、かなり読めるようになりましたが、それでも一部のメールに先の表示が出ます。でもメールが転送されないということはありません。

投稿者 ashida : 2007年03月09日 22:22

auはツナガリヤスイのでいいですよね。

理由を書き残してみます。

 au   docomo(foma)   softbank の3キャリアのなかで、800メガヘルツの電波帯を使っているのが auだけ。これが何を意味するかがポイント。

他の2キャリアは1.5キロヘルツの電波帯を使っており、この電波帯が都内のビル内などでは非常に繋がりにくいのである。言い換えると鉄筋コンクリートに弱い電波帯なのである。

auも1.5キロヘルツの免許を持っているが、ツナガリヤスサを優先して800メガヘルツで商売している状態。賢い!
DoCoMoなどはこれに反発してますし、ソフトバンクの孫さんが800メガヘルツを欲しがって新聞広告で抗議したのもうなずけます。

もうひとつは、auが当初より導入していた“CDMA”という通信技術。昔コマーシャルで聞いたことのある言葉ですね。この技術はアメリカの軍事技術からきており非常に高性能なんです。

800メガヘルツ × CDMA  = 最強の組み合わせ

という図式が、ツナガリヤスサに表れていると分析します。

投稿者 shimon : 2007年03月10日 13:15
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