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 第57回NHK紅白歌合戦概評 ― 紅白はなぜつまらないのか? 2007年01月01日

昨日の「紅白歌合戦」鑑賞は大変だった(http://www.ashida.info/blog/2006/12/2007_1.html)。大掃除でひっくり返した時計をあてに動いていたのがいけなかった。10分、その時計が遅れていたのだ。

私が紅白全曲批評でいちばん気を使うことは、大晦日の食事の時間。開始7:20の前に食事を終えていなければ、11:45まで一切食事が出来ないことになる。だからできれば10分前(7:10)くらいには食事を終えておく必要がある。そうでないと4時間半もたない。

2年前の紅白では、その件で大失敗。外の寿司屋に18:30に間に合うように注文を頼んでいたら、その寿司屋が来ない(http://www.ashida.info/blog/2004/12/hamaenco_4_139.html)。電話をしたら、案の定「雪と大晦日で混んでましてしばらくお待ち下さい」(そういえば2年前の大晦日は雪が降っていたのだ)。1日前から注文を済ましているのに、最悪。結局お寿司が来たのはすでに紅白が始まった7:30。寿司を口に含みながらキーボードをたたき続ける食事になった。おいしくも何ともない。

その経験もあって、紅白開始直前の食事スケジュールには極端に気を使う。しかし、だ。時計が10分遅れていた。テレビを見てればわかるでしょ、と言うなかれ、私は食事を作りながら紅白準備をしているので(家内は食事の準備に関してはいないも同然なので)、そんな暇はない。

その10分に気づいたのは、すき焼きの準備を終えてテーブルになべを運んだとき。そのとき7:00前だと思っていたら、NHKのニュースがすでに始まっていて雰囲気がおかしい。すでに元旦の天気予報が始まっている。ガーン…。なんじゃ、こりゃ。

急いで私だけが、先走りの食事。たまごを割るのも急ぎすぎて失敗。指が汚れるし、キーも濡れるし、最悪。実家から極上の霜降り和牛が来ていたのに、ひたすら胃の中に放り込むだけ。最初でこれだけ計算が狂うとさすがに暗ーくなる。まだ4時間半もある…どうするのだ…。

一曲、一曲打ち込んでいくのだが、私はブラインドタッチが出来ないので、感想を書いている間は歌手の様子が見れない。それが最大の矛盾。よく見ると書けないし、書いていると見れない。カメラマンと同じで、〈現在〉を受容できない。ヒョッとしたら、私自身が一番紅白を楽しめていない。

毎年30分ほど過ぎて8時くらいが、一番辛くなる。まだ3時間30分以上もある、という感じ。わかるかな。

でも終わったときには、あっという間の、ように感じることも事実。不思議なものだ。

コーヒーをすすりながらの4時間半だが、一回もトイレにも行かず、座りっぱなしの全曲批評だ。

そこで一日経った今、紅白概論をやっておきます。

1)最大の難点は司会進行。仲間由紀恵と中居正広とがカンペを見過ぎる。だから、歌の内容や会場の雰囲気を伝えきれない。生放送なのだから、その場を雰囲気や歌手の歌い終えた表情をつかまないと司会にならないのに、それが進行優先のカンペ読みに終わってしまっている。これでは歌手がどんなに立派に歌い上げても盛り上がらない。

一番盛り上がったのは、DJ OZMAの裸騒動。会場がどよめいていたが、仲間由紀恵がほんとうに驚いていただけで終わった。

もう一つは、細川たかしの歌詞間違い。これもどよめいたが、細川たかしの「あっ、歌詞忘れちゃった」のかわいらしいコメントで切り抜けた機転を誰も受け止めない。

さらには、ドリカムの「何度でもLOVE,LOVE,LOVE」。これは歌唱の実力そのもので会場全体が盛り上がったが、誰も全くその後を受けない。すぐに次の段取りが始まっている。これがここ数年の紅白の最大の問題。アドリブで、進行を取り仕切れる司会者がいないとダメ。

昨年のみのもんたはそれをやろうとしてNHKのスタッフ全体を敵に回し、今年はおろされてしまった。みのもんたを連続で使わないのなら、最初から使わなければいいのだ。バカなNHKだ。

来年もこんなことをやり続けるのなら、一層のこと、ショップチャンネルのお姉さんたちか、ジャパネットたかたのお兄さんたちに司会を頼んだ方がいい。

2)次の問題はカメラ。カメラワークがよくない。とくにステージを大写しに高いアングルから取るカメラが、ステージを小さく、貧弱に見せてしまう。“民間の”コンサート収録専門のスタッフを呼んだ方がはるかにうまい。韓国映画のカメラスタッフでもいい。

3)ゲスト活用ができていない。今回腹が立ったのは、三味線の上妻宏光、ウクレレ奏者のジェイクしまぶくろなど錚々たるメンバーがステージを飾っていたのに、まともな紹介をしない。そもそも歌手の名前と曲名を紹介するテロップ(字幕)自体が瞬間しか映らない。一年間の業績の集大成の紅白なのだから、もっときちんと紹介すべきだ。民放ならお金をかけた分、紹介にお金をかけるが、その意識がNHKにない分、出演者を粗末に扱っているのだ。サイテーのNHKだ。

4)歌の合間合間に入る出し物も、1年間の国民的な総括になっていない。時にはNHKの番宣も出てくる。これでは「国民的」とは言えない。単なる局内の学芸会だ。もっと大晦日の総括を意識させる出し物にしないと白けるばかりだ。私なら、小泉首相やホリエモンをステージに呼んでくるだろう。この二人なくして昨年は語れない。しかも説得の仕方次第で出てくれそうな二人だ。

あるいは、出し物をなくして、歌や歌手の紹介に時間をかけるべきだ。せっかく何十年かぶりに歌手の出身県を出したのだから、地方の同級生がこたつを囲んで応援している中継をしてもよかった。少なくとも初出場の歌手には家族の中継を入れても良かった。

5)歌手の選考のみならず曲の選考をもっと説得力のあるものにすべきだ。なぜ布施明が「イマジン」を下手な英語で歌わなくてはならないのか。演歌歌手などは、もっと代表的な歌を歌わせないと盛り上がらない。

以上、5点が今年の概評。この概評はここ数年の紅白にすべてあてはまる。私の全曲批評への気持ちが萎えないうちに、盛りあがる紅白として甦って欲しい。物心付いた頃からこの52才になるまで紅白を毎年すべて見続けた来た視聴者(たぶん50回以上見ている視聴者)として切に願う。

※私の「世界一早い」紅白歌合戦全曲批評集はBLOGに詳しい(http://www.ashida.info/blog/cat20/

(Version 1.2)

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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