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 東芝・シャープの最新鋭機 vs ダイソン ― 掃除機にとってフィルターとは何か 2006年12月15日

最近出た国産サイクロンの最新鋭機、東芝のタイフーンロボ(http://typhoon-robo.jp/typhoon-robo/)とシャープ(http://www.sharp.co.jp/cyclone/filter/index.html)のパワーサイクロンは、ダイソンに比べてどうですか、との質問を受けました。お答えします。

国産サイクロンの最大の問題点は、フィルター掃除とゴミ捨てが頻繁化するといことです。フィルター掃除は致命的です。場合によっては一回の掃除に、2~4回くらいのフィルター掃除が必要になります。国産サイクロンは、掃除するために掃除機を掃除しなければならない、というわけのわからない作業を強いられることになります。

なぜ、そうなるのかと言えば、国産サイクロンでは空気(吸気風)とゴミとを完全分離できていないからです。だからゴミ筒の外部に微細粉塵が出てしまう(漏れてしまう)。その分をフィルターで除去しているわけです。フィルターで除去する分、掃除をするほどフィルターが目詰まりを起こし、吸引力がどんどん落ちていく。

フィルターの矛盾は、木目を細かくすればするほど詰まりやすく吸引力が落ちるということとそれを配慮して木目を粗くすると微細有害粉塵がはき出し口から一気に室内に吹き出るということです。この問題は、フィルターを掃除機に使うこと自体の問題です。掃除機に、フィルターが付いているということは、掃除ができない掃除機と考えていい。

とういうか、旧来の掃除機の紙袋も形を変えたフィルターとも考えられますから、紙袋+フィルター型も、サイクロン+フィルター型も、どちらも大きな矛盾を抱えた掃除機だと言えます。ただしフィルターの負担は、紙袋の方がはるかに少ない。紙袋自体が大きなフィルターの役目をしているからです。

最近は、東芝の「タイフーンロボ」(http://typhoon-robo.jp/typhoon-robo/)、シャープの「パワーサイクロン」(http://www.sharp.co.jp/cyclone/filter/index.html)が立て続けに登場して(東芝は9月16日発売、シャープは12月11日発売)、国産サイクロンが活躍しているように見えますが、これらの新製品は、10年間フィルターお掃除が不用、ということを前面化しているだけで、問題のフィルター主義を解決しているわけではありません。

この両者がくだらない製品である理由は、従来手間がかかっていたフィルター清掃を自動化するということにありますが、その“自動”清掃は、掃除が終わってからのことだということです。「終わってから」というのは、一端電源を止めて、自動的に清掃しはじめるわけですから、掃除中は依然としてフィルターの目詰まりが生じているということ。フィルターは目詰まりしてこそフィルターなのですから、最新の掃除機であっても、掃除をすればするほど、掃除をする力は落ちていっているわけです。

つまり「10年間お手入れ不用」というのは、国産サイクロンの吸引風とゴミ粉塵との完全分離が可能になったという技術力の勝利ではなくて、掃除が終わるたびに手動でしていたフィルター清掃を掃除機の方で自動化しただけのことだということです。

肝心の、掃除機にフィルターを使うことの矛盾を何一つ解決していない。

両者とも「価格が高い」と言われているダイソンよりもさらに高い掃除機なのですが(東芝は10万円、シャープは8万円と言われています)、フィルター掃除のために5万円以上も支払うことになる掃除機なわけです。

ダイソンが優れていると私が思うのは、ダイソンのサイクロンだけが、吸引風と微細粉塵をほとんど完全に分離するということです。したがって、ダイソンにもフィルターは付いていますが、これは1年に1回の手入れで済みます。

「10年に一回よりも、1年に一回は手間がかかるじゃないか」と言うなかれ。この1年に一回は、単純に1年に一回です。つまり東芝やシャープのサイクロンは、実際には毎回フィルターを洗浄しているわけですが、それに対してダイソンは1年に一回で済む、というように比較すべきです。

それくらいに、ダイソンのサイクロンは、微細粉塵をサイクロン筒の中に分離して補塵しているということ。サイクロン筒から粉塵を一歩も外へと出さない。フィルターにまで微細粉塵を送り出さないということです。したがって排気も、世界で一番清潔と言われています。たしか何もしない部屋の通常の空気よりも何百倍も綺麗な排気だと言われています(どこまでホントか知りませんが)。

それがどこまでホントかは私にはわかりませんが、本当なのは、フィルターの掃除が原則年1回で済むということ。それくらいにサイクロン筒から出る排気はきれいということです。フィルターも水洗いができるほど単純な構造です。つまりフィルター性能に頼る必要がないということです。

自動であれ、手動であれ、掃除が終わるたびにフィルター掃除をしなければならない国産サイクロン掃除機は、したがって、それだけ微細粉塵をサイクロン筒から外へと取り逃がしているとうことを逆の仕方で自己証明していることになります。つまりサイクロンの遠心分離機能が働いていないということ、偽のサイクロン掃除機だということです。

国産サイクロンを買うくらいなら、これまでの紙袋タイプの方がはるかにマシだと思います。値段も安いし、吸引力も高い。吸引力が掃除をすればするほど落ちていくという点では、サイクロンも紙袋型も変わりがありません。

ダイソンの欠陥は、私が3週間くらい使った経験では、ゴミ捨てに神経を使うということです。ゴミ捨ての操作自体は簡単でいわゆるポイ捨てで済むのですが、アレルゲンまでの微細粉塵を吸い上げているゴミ捨てなので、通常の掃除機のゴミ捨てよりも微細粉塵が軽くて舞いやすい。だからサイクロン筒全体を大きなビニール袋にくるんで(場合によってはマスクをして)、捨てるしかない。この点が面倒です。それ以外は特にありません。

昔のダイソンよりははるかに小さくなりましたし、軽い。取り回しも楽です。よく言われる音の大きさも、私には気になりませんでした。それよりもゴミをどんどん吸い上げていく様子が見えるので、掃除が楽しくなります。よくもまあ、こんな粉塵の中で暮らしていたものだとぞっとはしますが。

※私が調べた限りでは、以下のところが一番安い。画像をクリックしてください。


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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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