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 風邪で倒れたが、ついでに鼻入院日も決まった… 2005年11月25日

22日火曜日の夜あたりから、体中がぞくぞくして寒気に襲われたが気づいたときには遅かった。勤労感謝の日は一日中寝ていた。のどが息をのむ度に痛い。

11月の11日に例の鼻の病気の件(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=1103)で、慈恵医大の院長先生、森山教授の初診を受けて、その日以来飲み続けていた薬を見てみたら、オノンカプセル、アレグラ錠60㎎、ルリッド錠150。どれもこれも鼻にも喉にもそして風邪にも効くはず。それが2日間寝込んでも一向に治る気配がない。

しかも24日木曜日は、私自身が建築科1年生の特別講義(年に一度あるかないかの)を担当することになっており、休めない。無理をして “登校”したが、喉の痛みだけではなく、今度は腰が重い。寒気が続く。いつものように校門に立ち、学生たちに「おはよう」と挨拶をし、一時間目の授業は全授業を見回ったが、ここまでが限界。私は、こういうときは誰よりも弱気になる。建築科の杉本科長にお願いして、「今日の授業は許して」。それを最後に10:30には自宅へリターン。(さらに今日の夜は、小泉旋風で落選した東京4区前民主党議員うさみ登さんhttp://www.usami21.com/の励ます会を少人数で開く予定だったがそれも私の風邪で無期延期。残念)

また、自宅のベッドで深海魚のようにねむり続けたが、一向に治らない。抗生物質を飲み続けている中での風邪は、同じ抗生物質では効かないのかもしれない。

今日の25日には11日慈恵初診の検査結果が出ている、二回目の診療日だったが、とても行く気が起こらなかった。病院というのは不思議なものだ。そもそも病院に行けるのならば(病院に行けるくらいに元気ならば)、病気じゃない。

そこまで行くのが寒いし、待合室で待つ間が寒い。それがもっと病気を悪くする。とんでもないことだ。深海魚よりももっと深く沈んで、自宅のベッドでねむり続けていた方がいいに決まっている。

そう思って今日一日寝込むことにしていたが、はてさて。よく考えたら、森山教授(http://www.jikei.ac.jp/hospital/honin/greeting.html)は、耳鼻咽喉科。ここで風邪の治療ができないわけがない。一緒に見てもらえばこれぞ“一石二鳥”。予約の時間は11:00だったが、少し遅れてしまった。

「芦田さん、検査結果は予想通り、(白血球中の)好酸球過多(http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/030828html/index.html)でした。好酸球過多による慢性副鼻腔炎です。それ以外ではアレルギー反応は一切なし。カビに対する反応もない。典型的な好酸球過多です。普通の人が2%程度のところ、芦田さんは13.6%。7倍近くの数値になっている。好酸球が鼻の粘膜を刺激して副鼻腔炎を起こしている、ということです。喘息が出る数値の限界も超えている。鼻たけ(http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec19/ch221/ch221h.html)は、とりあえず、手術で取り除くことができますが、術後も好酸球を抑える対策を継続しないとまたできてしまう可能性があります」

「何年に一回という感じですか」

「多い人で1、2年、できない人はできませんが。でも今回手術をして全部をきれいに取り去れば、1,2年後の手術は即日で取り去ることのできるもので入院するほどのことはありません」

「好酸球過多の原因は何ですか」

「わかりません。でも最近、たいへん増えています。アメリカや西欧でも非常に増加しています」

あとで、直接手術を担当する松脇由典先生から聞いた話だが(彼は好酸球過多の専門論文もあり、アメリカでのその最新研究の実績もある)、「鼻たけ(鼻ポリープ)は好酸球過多の結果であると同時に原因でもある、と最近言われるようになりました。手術の結果、好酸球の働きも抑制されるかもしれません」とのこと。

もう一つ松脇先生が好酸球について言ったことがある。

「好酸球は寄生虫などをやっつける働きをしていたのですが、最近は食生活が欧米化し寄生虫も激減した。そのため好酸球の働く場所がなくなって、居場所を探し続けている、という感じ。そこで鼻ポリープの発生や喘息を引き起こすことになっている、という言い方もできます」

そんなこと言われても、そうですか、と聞くしかない。

森山教授に松脇先生を紹介されて、いよいよ手術の日程を調整。来年のおそくとも2月上旬までには、とお願いしたところ、(森山教授と相談されて)「1月の16日の週でどうですか、とのこと。水曜日18日の手術で16日月曜日の入院でどうですか」。どうやら森山院長も手術に付き添ってくださるみたいだ。ありがたい。

「16日入院で結構ですよ」。

とそう答えて、実際にも16日に決まったが、しかしむかし手術日は火曜日がいいとものの本で読んだことがある。月曜日は日曜日の疲れがたまっている。水曜日は月、火の疲れが少したまっている(まだ中日かという感じ)。木曜日、金曜日は週末のことで仕事にならない、だから仕事慣れして元気のある日は火曜日、なんて。水曜日手術は中日(なかび)の疲れで手が狂うかもしれない。いかんせん、頭に近い血管の多いところの手術。気をつけるに越したことはない。しかしそんな根拠のない手術日の指定を真顔でできるはずがない。返事をしたからにはしようがない。

「手術は全身麻酔ですか。内視鏡手術だから部分麻酔ででもできますよね」

「そうですね。部分麻酔でもできますし、慈恵は鼻腔の内視鏡手術では日本のパイオニアで自信がありますが、芦田さんの場合、ポリープが目の間の奥深いところまでできていますので、少しでも頭を動かされたりすると危険な場合もあります。手術の間、緊張を続けられるよりはいいかと思います。全身麻酔をおすすめします」

「慈恵の麻酔医は優秀ですか。松脇先生がいくら外科的に優秀でも、麻酔医がすべてを台無しにする場合があるじゃないですか」。

とそう私が食い下がるのにはわけがある。全身麻酔は本当にきわどい処置らしい。たとえば、ちょっとした手術台の傾きでも(頭部が沈んでいた場合など)意識が戻らない状態に陥る場合があるらしい。こんなことは事前の麻酔検査でもわからないことだ。手術現場の時と場所を瞬時にトータルに判断できる麻酔の名医がいなければどんな外科手術も成功には至らない。計り知れない後遺症を残すことになる。地味であるために麻酔医技術はアメリカほど発達していないのが現状だ。

「大切な質問ですが、ご安心ください、慈恵の麻酔医は優秀です」(とは言っても、ここで心配ですよね、とは答えないだろう)。

「わかりました。お任せします」

「あとは、何がご質問ございますか」

「実は、2,3日前からひどい風邪を引いていまして、のどが痛いんですが」(実は今日の目的はここにあった)

「そうですか。では診てみましょう」

「前回頂いた薬はたいへん良く聞きまして、鼻水も咳もすべて止まりました。心配していただいていた講演(http://www.invite.gr.jp/news/2005/20050926hyouka.html」も鼻水一つ出ず成功裏に終わりました」(実は一週間後に講演があるので、鼻づまりと鼻水がぴたっと止まる薬を処方して欲しいとお願いしていた)

「それは良かったですね。でも今日はやはり風邪のためか、鼻水が出ていますね。止まった状態を見てみたかったですね。薬を出しておきますね」

「ありがとうございます」

その処方箋はルリッド錠150が以下の三種類に変わっていた。

フロモックス錠100㎎(http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se61/se6132016.html
ロキソニン錠(http://www.kodomo-iin.com/kusuri/kusuri-box/naihuku-ro01.html
ムコスタ錠100(http://www.ichou.jp/med/DE/DE_25.html

これを5日間。その後はルリッド錠に変えて飲み続けて欲しい。ただしルリッド錠はこれまでは朝夜一錠ずつだったが、今後は一日一錠でよいとのこと。

フロモックス錠100㎎が鍵を握っているのだろうが、これをもらえただけでも今日無理をして来た甲斐があるというもの。入院を決めた日にしては、何が大切なことなのか、訳のわからない一日になった。

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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