購入費の“報告”は心理的なものが多い ― カーナビを変えた 2005年06月22日
クルマのバッテリー系故障(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=1051)からほぼ3週間。
この故障には実はカーナビ(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=2)の不調という大変な副作用が潜んでいた。
バッテリー系を修理して以来、今度はカーナビが突如として変調。リセットボタンを押すと1日はもっていたが、その後リセットしても動かなくなり、4年前に買ったオートテック世田谷店(http://www.autotech.jp/tenpo/tokyo/setagaya/)持ち込み、本体をパイオニアで修理してもらうことになった。そのとき、店長の小林さんに、ばたっと遭遇。この小林さん、7、8年前オートテック世田谷店のオーディオ部門で世話になった人。親しくしてもらっていたが、急遽オートテック春日部店の店長に栄転。「残念ですね」と別れを惜しんでそれ以来、会ったことがなかった。
ところが、今回、カーナビ故障でフロアを駆け回っていたら、どこかで見たことがある人だ、と一回目はすれ違ったが(少し店長太りしていてわからなかった)、もう一度すれ違ったところで、「あれっ、小林さんじゃない?」。「芦田さん」と8年ぶりの再会。店長になって世田谷店に戻ってきた。「やるじゃない。春日部店で実績作ったの?」「競合店が多かったんですけどね」「よかった、よかった」。その小林さんに、愛機 AVIC-XH99(http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20020508/pioneer1.htm)を預けた。
ところが、3日してパイオニアから連絡。?増設HDD(10GB)に修復できない損傷がある ?本体のコネクタ部分がダメ この2点の修理が必要。?については「新品に交換します」。「えっ、それじゃ走り続けてMP3ファイル化した150枚近くのCDデータ(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=10)はすべてダメですか?」「そうなりますね」「とりあえず、返してもらえますか」「返却になりますと、新品のHDD交換は無償扱いではなくなりますが」「それは困るね」「戻しても、データの回復は出来ないと思いますよ」「いや、私の周りには、どんな修復でもする人間がいくらでもいますので返してもらった方がいいような気がして」「選択はご自由ですが。交換修理ですと今回全体で2万5千円くらいですから、HDDを買い直すよりもお得ですよ」「いや、そのデータには思い入れがあって、辛いところなのよ」。「でもたぶん100%修復は不可能ですよ」「そうかね」。結局、「2万5千円」に負けて、新品交換にした。また走り続けなければならないかと思うとぞっとしたが、しかし今は車内でもiPod(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=305)で楽しんでいるから、悲しさも半分くらいか。しかし悲劇は続く。
「ところで(とパイオニアの人が暗い)、コネクタの部品が今のところ8月22日まで未納になっております。注文は急いでいるのですが」「夏休みに間に合わないなんて、困るね。どうしよう」「随時要求を出して、少しでも早く納品されるように連絡は取りづけますが、現在は8月下旬になっております」「そんなに滅多に故障しないところがダメになったの?」「そうですね」「1週間に一回くらいは納品状況を連絡ください。とりあえず様子を見て判断します」と返事をしたが、待ってられない。
ただちに「小林店長」に電話。「大変なのよ。再度、店の方からパイオニアに聞いてくれない。本当にダメなら、パイオニアの新製品に格安で変えること出来ない? 何か提案してよ」。もう4年も使っていたから、買い換え時ではあったが、2002年のAVIC-XH99以来、パイオニアのナビは、それほど大きく変わっていない。変わる必要がないほど他社製品の追随を許さない完成度の高さがあったからだ。だからまともに買い換える気はしなかった、などと小林さんにその“心情”を吐露。「わかりました。調べて連絡します」。
10分後に電話があった。「やっぱりダメですね。困りましたね」。「保証期限は切れてるし、新品交換は無理。10万円くらいは出すから新製品に交換、なんて無理かな」「そうですね。今月6月に新製品XH990(http://www3.pioneer.co.jp/product/product_info.php?product_no=00000883&cate_cd=076&option_no=1)が出たところですから、それは無理ですが、先月までの商品XH900(http://www3.pioneer.co.jp/product/product_info.php?product_no=00000215&cate_cd=076&option_no=1)が最後の1セット残っています。これにしましょうか」。「最後の1セット」なんて、「店長小林」、さすが話がうまい。
「XH900も8月にはバージョンアップサービスが始まり、中身は新製品のXH990と全く同じになりますからお得ですよ」。「店長小林」、たたみかけてくる。「いいじゃない。それでいくらになるのよ」。「現在の修理製品を下取りに出して頂いて、取り外し、取り付け工賃4万円を込みにして15万円でどうですか」「税込み?」「コミコミで15万円でいいですよ」「修理費の2万5千円はどうなるの?」「修理はキャンセルします。直さなくても下取り処置はできますので」「じゃ、そうしましょう。買う気なかったから、高いか安いかわからないけれども、8月までは待てないものね。小林さんに再会した記念、ということかな。ばたっと会ったときから“いやな予感”がしていたのよ」「そんなこと言わないで下さいよ。絶対に安いですよ」。「価格コム」で調べても(http://www.kakaku.com/prdsearch/detail.asp?ItemCD=201035&MakerCD=67&Product=AVIC%2DXH900)製品単体で20万円近くしているから、確かに安いのかもしれない。
さて、この話。4月以降(2年間の休職後)退社して収入の道がまったく閉ざされた家内にどう伝えるか。まず、8月に間に合わないと、例年の蓼科避暑療養(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=328)が出来なくなると、大げさに伝える。これは大成功。「それは困る」。
それでいくらかかるの? だいたいパイオニアのナビはもっとも高価で製品単体で30万円以上するから、こう聞いて来るに決まっている。
「12万くらいかな。店長の小林さんが安くしてくれたのよ」と答えることにした。
「エー、本当? よかったね」。簡単に終息した。
3万円くらいはサバを読んだが、どっちみち、何もしなくても2万5千円の修理代はかかるのだから、15万円から2万5千円を引いて12万円。その“計算結果”を伝えた。
しかし、この“計算”はおかしい。比較すべきなのは、2万5千円か、15万円かの選択であって、なぜ15万円から2万5千円を“引く”のか。そこが自分で考えてもおかしい。でも心理的には引きたい。そんな気分の計算だ。
家内に遠慮してものを買う(あるいは買わない)ことなど全くない私だが、いつも値段の報告は気分ですることになっている。それもあって、家内も報告数値の2割アップくらいが実数値、くらいの“生活”の知恵はもっている。たとえば、18万円を15万円と言うのはよくある私の報告だ(3万円差は“四捨五入”などとわけのわからない“方程式”を使って)。
今回も12万円で買ったことにしよう。これで今年の蓼科も快適だ、なんて一言を付けたら、サイコーのサービスだ。感謝されるに違いない。
※2002年の製品 AVIC-XH99 から、この新製品のXH900(990)はどう進化したのか。その報告は次回(1週間以内)にします。ナビを今年のボーナスで買おうとしている人はもう少し待っていて下さい。
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