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 症状報告(36) ― 牡蠣フライはもう作らない 2003年12月17日

 今日は、知人から牡蠣をいただいたので、牡蠣フライを試みたが、失敗した。2ヶ月前に作ったかき揚げも失敗したが、やはり揚げ物は難しい。作り方を聞いた人も悪かった。宮川先生(http://www.terahouse-ica.ac.jp/smiya/index.htm)の奥さんだが、彼女はどう考えても料理がうまそうには見えない。「テレビでもやっていましたけど、牛乳と小麦粉をワンカップずつ入れて、それに牡蠣をつけて、それからパン粉です」なんて言われても、そもそも「ワンカップ」というのがどういう単位かわからない。そもそも「テレビでやっていましたけど」というのが怪しい。しばらくしたら、宮川先生から電話がかかってきて、「玉子も入れるんだよ」とのこと。これも奥さんからではないというのが怪しい。その通りやったが、やっぱりダメ。新婚の奥さんに聞いたのがいけなかった。

 そもそもいつまで経っても、揚げ色(濃い小麦色)にならない。このときばかりは渋谷の“ガングロ”の女の子たちが恋しくなった。5分以上揚げても不健康そうな色をしている。温度を調整してもダメ。牡蠣の地肌が出始めて、パン粉がフライパンの下に落ちている。落ちたパン粉は小麦色になっているが、最後まで肝心の牡蠣の衣が“ガングロ”にならない。

 食べてみたが、胸が焼け付く(宮川先生はどんな牡蠣フライを食っているのだろう、と息子も心配していた)。もう3時間も経っているが、お腹が重い。息子にも聞いたが、「大丈夫」とのこと。若い息子は毒を食べても「大丈夫」というに違いない。後で家内にメールで聞いたら、「牡蠣はレモン汁入れて水洗いをよくして、ペーパータオルで水気を取ってからころもをつけるのよ、大丈夫?」と、後の祭り。水気を取らなかった。だって、どっちみち、牛乳と小麦粉とを混ぜたものの中(水分の中)に浸けるのだから、一緒じゃないの(水気を取っても意味がない)? とも思ったりするが、どうなのだろう。家内のメール第2号では、「油に当たったのです。揚げるだけでも油を吸うから。ホットレモンを飲むといいかも。沸かした湯にレモン汁を入れて少し砂糖を入れてゆっくり飲んでください」とのこと。今、そうしてレモン汁を飲んでいます。

 そう言えば、キッチンの床は油だらけで足に油が付いていた。息子が、食べ終えた二人の食器をキッチンに持っていこうとしたとき、それに気づいて、「ちょっと待て、床を拭こう」と、『マイペット』をシュッシュッとかけ、一気にキッチンの床掃除。私がぬれぶきんで最初の一掃。「太郎君(=息子)は、乾いたふきんで後に続け」。「これで年末の床掃除は終わりだ」などとうそぶきながら、床掃除終了。床にこれだけ油がかかっているのだから、たしかに私の吸った油は相当なものだったにちがいない。それに、からっとした揚がり方をしていなかったから、余計に油分が多かったのだろう。いい牡蠣だっただけに、惜しいことをした。揚げ物は、むずかしい。そもそも、あのときどき油の中で小爆発が起こるパチッという音が怖い。そのたびに、肩をすくめて「あー、びっくりした」と独り言を台所で何度繰り返したことか。牡蠣フライは作るものではなくて、食べるものだった。もう二度と作らない。

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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