症状報告(23) ― 鹿児島小平さんからのメール 2003年08月11日
25年以上前の家内の友人からメールが突然届きました。彼女は、私と家内が早稲田の文学サークルで活動していた頃、そこに参加してきた友人です。日本女子大学の学生でした。インターネットは空間だけではなく、時間も超えます。なつかしい限りです。「小平」(旧姓)さん、元気ですか?
●2003/8/8/11:02
芦田さん、
かごしまの三嶽(小平)です。
ホームページ(「芦田の毎日」)をときどき覗いています。
木下さん(ごめんなさい下の名前を思い出せない)※木下は家内の旧姓。
東京でお会いして、ちょうど木下さんが就職をなさるころ、「長く立っていると、足が痛いのよね」と言われていたように記憶しています。
わたしには、遠くから祈ることしかできませんが、木下さんを思って、祈ろうと思います。
とてもいい人で、とても優しい言葉をいっぱいかけていただいたのを忘れないでいようと思います。
よろしくお伝え下さい。
みたけきみこ
こちら鹿児島は、台風が過ぎ去るところです。
●2003/8/9/24:30
小平さん、
ごぶさたしてます。芦田智美(ともみ)です。
お便り読んでうれしくてお返事書いています。
3月に入院したときは悔しくて悔しくて、私はすぐによくなるんだと意気込んでばかりでした。
4月に再入院、何ナノこの病気?まるで宇宙に行ったみたいに自分でコントロールできない身体。
5月に再々入院、諦めるしかないの?病室から聞こえる外の足音がうらやましかった。
でも指先からすこしずつ再々度私の足が蘇ろうとしてきました。
足が動かないだけでなくて身体中の神経がびりびり反応し私を縛り付けるんですよ。
個室の病室が宇宙船のようだと何度も思いました。
そんな私に主人と息子はいつも病気前と同じ顔して慰めたり励ましたりもしないけど、家のことを分担しそれぞれ自分のことをちゃんとやってました。
だから私はいつもの私でいられました。
私は結婚し、出産も無事できたし育児も楽しくやってきたし発病が今になったことよかったのかもしれません。
先週退院して家で過ごし、よちよち歩きで少しずつ少しずつ前進してます。
まだまだ身体中のびりびりやしばりはあるけれど、これも私の身体の時間でほどけていきそうです。
まだ週一回の通院とリハビリを続けていますが、毎日二人とも私を助けてくれてます。
最近ようやくこの身体が私にも怖くなくなり、月単位くらいでしか病状は前進しないかもしれないけど、自分の身体、大切にしてあげるよって、(自分自身に)思えるようになりました。
諦めと享受とはちがうのですね。
初めての専業主婦?の時間です。
体力維持をしながら楽しんで一日一日を過ごしていきます。
今夜は一眠りしたところで主人が講演の仕事から帰宅して(千葉の幕張での講演でしたから帰宅時は11:30を過ぎていました)、小平さんからのメールを見せてくれたのでこんなに遅い時間でも起きてました。
良ければまたお便り下さい。知らないところで、たくさんの人に心配して頂いて、本当にありがたいと思っています。
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